【医師がアドバイス】通院生活は嫌、薬は飲みたくない…⇒それなら、75歳以上になったら“これだけ”はやってほしい

【医師がアドバイス】通院生活は嫌、薬は飲みたくない…⇒それなら、75歳以上になったら“これだけ”はやってほしい
(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事では「病院通いしてない元気な75歳以上の方」に向けて、総合内科専門医・團茂樹氏(宇部内科小児科医院 院長)が、今後も健康を維持するためのポイントをアドバイスします。まだ高齢ではない方も、家族の健康や自分の将来のためにお役立てください。

「慢性疼痛」で痛み止めや湿布に頼りすぎると、健康に悪影響

ある程度の年齢になったら、筋力アップに努めて次世代に負担をかけない姿勢が大事です。

 

慢性的な疼痛の多くは、運動不足による筋力低下に因ることが多いようです。自己責任で体力アップを工夫して、漫然と痛み止めや湿布に頼らないことが肝心です。なぜなら、これらは血圧や浮腫、腎機能に悪影響を及ぼす可能性があるからです。

 

しかし、手術の適応があるときはそれに従ってください。そのあたりの説明をきちんとしてくれる整形外科医と知り合いになりましょう。

毎日5分でOK!自宅で手軽にできる運動

運動をしようにも、場所と時間を選ぶようでは続きません。また「1日1万歩」という目標や「一駅手前で降りて、ただ単に歩く」というのは気休めに過ぎませんし、毎日はできません。

 

必要なのは、適度な強度のレジスタンス運動です。以下に例を挙げます。どれも5分以内でできるメニューです。

 

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1)スクワット

膝を痛めないように、そのときの筋力にあわせて5分程度行います。なるべく緩急をつけてください。

 

2)全身の筋肉を緊張させて行う「壁押し」、相撲取りの「鉄砲」

壁や柱などを全身の力を込めて押す運動です。

 

3)体力に合わせた「腕立て伏せ」

これも5分程度、自分のペースで行います。きついようなら膝をついてもかまいません。緩急をつけて、筋肉に力をみなぎらせることを意識してください。

 

4)ダンベル体操

適度な重さのダンベルを使用して行いましょう。ダンベルがなければ、水入りのペットボトルで代用可です。

 

5)深呼吸して思い切り吐く(俳優・美木良介氏の「ロングブレス」など)

俳優・美木良介氏が考案した「ロングブレス」のように、深呼吸して思い切り吐く運動です。音の出ない笛をペンダントとしてつけておくのもおすすめです。呼吸筋や腹筋をしっかりと意識して、口、喉、肺、腹筋を鍛えましょう。

 

6)エア自転車漕ぎ

仰向けになって、全速力で自転車を漕ぐ動作を20〜60回(体力に合わせて調整してください)⇒1〜2分間休む⇒また全速力で20〜60回漕ぐ⇒1〜2分間休む⇒もう一度、全速力20〜100回漕ぐ。これで1クールです。これを最低1日1クール、体力に合わせて適宜増やしましょう。特にオススメの運動です。

 

7)ゴムベルト(ゴムバンド)で手足のストレッチ

自分の筋力に合った強度のゴムベルト(ゴムバンド)を用意し、手や足のストレッチをします。このときもレジスタンス運動を意識してください。

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上記の運動のどれかを自分のペースと体力に合わせて行うとよいでしょう。どの運動をどれくらいするかは、自分の体調に合わせて自由に決めてください。「自宅をスポーツジムに」というスローガンのもと、毎日取り組みましょう。

「薬は飲みたくない」と考えている方へ

少なくとも心筋梗塞と脳卒中は避けたいものです。そのためには、たとえまったくの無症状であったとしても、押さえておくとよい検査や対処方法があります。

 

■心筋梗塞の予防には…

冠動脈CT検査がオススメです。この検査の結果により、必要とあれば⇒心臓シンチ⇒心臓カテーテルへと進みます。一度は冠動脈CT検査を受け、主治医の指示を仰ぐようにしてください。

 

■脳梗塞や脳出血の予防には…

脳梗塞、脳出血を予防するには、自宅での血圧測定と自らの脈をとる習慣が大事です。1分ほどで済むことですので習慣づけましょう。

 

上腕にまくタイプの血圧計は、少なくとも一家に1台は必要です。起床2時間以内に血圧を測定し、上が140以下であればよいでしょう。血圧は精神状態などで容易に変化します。ゆっくり落ち着いて測定するようにしてください。

 

私は血管を道路に喩えて患者さんに説明しています。高齢だと、いくらメンテナンスされている道路だとしても古い道路には変わりありません。そこに高血圧という10tトラックが走るのは避けるに越したことはありません。

 

上が140を超える日々が続くようであれば、主治医を探して、少なくとも降圧剤は処方してもらうとよいでしょう。

 

■がんの早期発見に興味のある方は…

現時点ではがん診断は画像診断→組織診断です。未来の診断方法がどうなるかわかりませんが、腫瘍マーカーや遺伝子検査でのがん診断はまだ問題点が山積しています。よって、臓器別で一番感度のよい検査を受けることをおすすめします。

 

【消化器系】

a)食道胃カメラ

b)大腸カメラ

 

【胸部検査おもに肺がん検査】

a)胸部CT …最近の低線量CTを選択(放射線被曝を少なくする工夫)。

b)胸部MRI …CT検査と違って被曝しません。

 

MRIの撮像は、機種と撮影者によって画質にかなりの差異が生じます。胸部の撮影に十分経験がある施設で受けることをおすすめします。

 

【膵臓がんおよび胆管がん】

これらのがんは早期発見が大変難しく、かつ難治性です。早期発見のためにはMRI検査さらにMRI-CP検査が必要です。この部位の検査では、合わせて腎臓や肝臓がんなどの検査も含まれます。

 

【ビキニ健診】

乳がんや、子宮・卵巣などの婦人科がんなどを勝手に命名しました。

 

a)乳房MRI検査…デリケートな部位の検査ですが、精神的や肉体的な苦痛が少ない検査です。スクリーニングのためのMRIで良好な結果が出ているので、検診を行うならMRIで実施すべきであると考えています。

 

b)子宮や卵巣がんMRI検査…精神的および肉体的な苦痛なく受けられます。

 

【泌尿器系】

●前立腺がん:PSA検査もいいですが、きちんと診断する上ではMRI検査がおすすめです。

●膀胱がん:MRI検査がベストです。女性の方のビキニ健診時にも写ります。

 

その他の部位も、ほとんどはMRIが優れています。肝臓がんや腎臓がんなどは腹部エコーでも早期発見は可能ですが、膵臓や胆管MRI検査の際に同時に検査されます。

 

CTやMRIなど汎用されている画像診断を行わず、いきなりPET-CTを行うことによるがんの早期発見や、生存率の延長に関するエビデンスはありません。

 

■「症状が出るまで検査しない」という方は…

胃がんと関連のあるピロリ菌検査だけは受けて、もし陽性の場合には、除菌することをすすめます。

 

 

團 茂樹(だん しげき)

宇部内科小児科医院 院長

総合内科専門医

 

日本大学医学部附属病院で血液のガン治療に従事した後、自治医科大学へ国内留学、基礎研究分野の経験を経て大学病院や地方病院に勤務。その後、遺伝子研究の本場・カナダオンタリオ州立ガンセンターで遺伝子生物学に関する基礎研究に従事。帰国後、那須中央病院の内科部長を経て、宇部内科小児科医院副院長に就任。その後3年間、千代田漢方クリニック院長を兼任。

以来16年余り漢方治療を導入。2010年から現職。2015年に総合内科専門医を取得。総合臨床医として様々な症例に携わるとともに、臨床で培った経験や医療情報の中から選りすぐったアドバイスを行うダイエット法には定評がある。

著書に『糖尿病は炭水化物コントロールでよくなる』(2022年6月刊行、合同フォレスト)がある。

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