(※写真はイメージです/PIXTA)

オンライン会議では、無意識のうちによくない印象を与えてしまったり、他の参加者とのコミュニケーションが難しかったりすることがあります。好感度と伝わり方が格段にアップするコミュニケーションの作法について、ベストセラー『人は見た目が9割』(新潮新書)でおなじみの劇作家・演出家 竹内一郎氏が、著書『マスク時代リモート時代の《新》コミュニケーション』(春陽堂書店)で解説します。

オンライン会議でも挨拶は「生の声」で

オンライン会議のとき、最初から最後まで声を発することなく、全てチャットで済ます人がいます。LINE での会話に慣れている人たちにとっては、当たり前の感覚なのかもしれません。

 

けれど、「おはよう」「こんにちは」「お疲れ様でした」など、最初と最後の挨拶はぜひ「生の声」で行ってください。参加者の生の声があるとリモートコミュニケーションに温かみが増します。

 

まず、声を聞くと、情報量が増えます。相手の体調、機嫌のよし悪しがわかることもあります。「彼は今日、元気だな」「彼女は体調でも悪いのかな」という目安になります。

 

もちろん、最初の挨拶だけで全てを判断してはいけませんが、声がまったくないよりは、判断材料が1つ増えるのですから、よいことなのです。

 

非言語コミュニケーションの専門家の立場で言うと、声には膨大な情報量が詰まっているものです。

 

たとえば、メールで「風邪で休みます」というのは気軽に言えます。しかし、声を使う電話だと心理的な負荷がかかります。

 

声が加わると、それだけ「相手に信頼してもらう」ためのエネルギーを使っていることになります。

 

逆に言うと、嘘がつきにくくなるのです。「生の声」は大切にしたいものです。

 

十数人までの会議なら、「生の声」で挨拶ができます。というのも、議長が「おはようございます」と言った後に、参加者がミュートを切って「おはようございます」と返しても、時間の誤差がわずかで済みます。

 

ところが、100人を超える授業では、100人分の誤差が生じ、とても聞けたものではありません。なので、生の声の「おはようございます」は諦めることにしました。

 

その代わり、授業が終わり退室するときに生の声で「お疲れ様」を言ってもらうようにしています。授業が終わった後は、学生はばらばらに会議室から出ていくので、こちらも返事がしやすいのです。

 

PCに向かって、100人の学生1人1人に「お疲れ様でした」と返すのはくたびれますが、「それも仕事のうち」と割り切っています。何しろ私は非言語コミュニケーションの専門家です。「声の情報の大切さ」を説いている身ですから。

 

学生のリアクションペーパー(授業後に提出する、感想などを書く短いレポート)によると、「オンライン授業で挨拶は新鮮」と書いてあるので、他の先生は「生の声」ではやっていないようです。

 

しかし、私は学生と生の声で交流して、コミュニケーションが深まっているように感じます。

 

【重要!】生の声での挨拶はコミュニケーションを深める。

 

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マスク時代リモート時代の《新》コミュニケーション

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