(画像はイメージです/PIXTA)

交通事故の被害に遭い後遺症が残ってしまった場合、適切な金額の慰謝料請求等を算定するために必要なのが「後遺障害等級」です。しかし実際に等級が決まったとき、本当に症状に対する等級が妥当なのかはわかりづらく、しばしば当事者間でトラブルの種になります。そこで実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、後遺障害等級認定の妥当性について古山隼也弁護士に解説していただきました。

後遺障害等級認定の流れ

後遺障害等級は自賠責保険会社(示談交渉の相手である任意保険会社ではありません)が認定しますが、実際の判断は損害保険料率算出機構という第三者機関が行います。損害保険料率算出機構による調査は書面が基本で、外貌醜状など一部の場合を除いて、被害者との面談は実施されません。

 

そのため、後遺障害等級の適切な認定を受けるためには、資料が十分揃っているか、記載内容に漏れや誤りがないかなどを、事前に確認して準備することが重要です。

 

後遺障害等級認定を受ける手続きは、主に2つの方法があります。

 

  • 被保険者(加害者側)や被害者から自賠責保険会社へ請求する方法(加害者請求、被害者請求)
  • 任意保険会社が損害保険料率算出機構に問い合わせる方法(事前認定)

 

これらの方法にはそれぞれメリットとデメリットがありますので、事案によって判断することになります。

認定結果に納得できない場合の不服申立制度

後遺障害等級の認定に納得できない場合の不服申立制度には、次の2つがあります。

 

  1. 自賠責保険会社(損害保険料率算出機構)への異議申立て
  2. 一般財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構への紛争処理申請

 

1.の自賠責保険会社(損害保険料率算出機構)への異議申立ては回数制限がないので、請求権が時効消滅するまで何度もチャレンジすることができるというメリットがあります。

 

ただ、前回と同じ資料を提出しても結論が変わることはまずないため、結果通知の別紙に記載されている理由に対応した資料を新たに追加しなければなりません。また、新たに提出する資料は医学的なものである必要がありますので、主治医の協力が重要です。

 

2.の一般財団法人自賠責・共済紛争処理機構は損害保険料率算出機構と異なる組織なので、異議申立てとは異なり、紛争処理申請を行う際に新たな資料を追加する必要がないという点にメリットがあります。ただ、申請できるのは1回のみです。

 

裁判所は、後遺障害等級について、自賠責保険会社や自賠責・共済紛争処理機構による認定に拘束されませんので、異議申立てや紛争処理申請の結果に納得できないときは、訴訟で争うことも可能です。

 

ですが、裁判所は自賠責保険会社や自賠責・共済紛争処理機構の判断を尊重する傾向があるので、後遺障害等級を上げたいときはできる限り異議申立てや紛争処理申請の段階で達成できるよう努力すべきでしょう。

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