(※写真はイメージです/PIXTA)

盗撮被害に遭った被害者は、たとえ犯人が現行犯で捕まったとしても、その後もさまざまな不安にさいなまれることがあります。たとえば、ネット上で盗撮写真が拡散される可能性などです。そこで、ココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた実際の相談事例をもとに、盗撮被害にあった際の法的対応や示談金相場について、盗撮事件を多数扱ってきた永岡孝裕弁護士が詳しく解説します。

お風呂場の更衣室を盗撮され、精神的に不安定な状態に

相談者は、お風呂場の更衣室で盗撮被害に遭いました。犯人は現行犯で逮捕され、性的姿態撮影処罰法違反で処罰されています。

 

犯人が捕まったからといって、今後ネット上に盗撮写真が晒される可能性はゼロではありません。相談者はそうした恐怖から、現在に至るまで外出もままならない状況です。夜もまともに眠れず、精神的に非常に不安定な状態がつづいています。具体的な相談内容は、次の3点です。

 

(1)加害者と示談交渉になる可能性が高いです。交渉の際に気をつけるべきポイントは?


(2)盗撮された写真をネットで拡散されないようにするにはどうしたらいいでしょうか?


(3)上記のような被害の場合、示談金の相場はどのくらいになるでしょうか?

(1)盗撮被害における示談交渉で問題になる点

私は被害者側の代理人として、又は被疑者側の弁護人として、過去に盗撮事件を多数扱ってきました。そうした経験から、被害者の方がもつ懸念点として、次のようなものが挙げられます。

 

・盗撮に使った携帯電話やカメラ内に画像データが保管されているかもしれない盗撮画像を消してほしい


・盗撮画像について犯人は「消した」と供述しているようだが、信用できない


・本当にネットにアップロードしていないのか?


・クラウドやハードディスク等に盗撮画像のコピーを保管しているのではないか?


・復讐として盗撮画像をネットにアップロードされたりするのが怖い

 

被害者の方の心配をできる限り払拭するために、示談の際にどのような付帯条項を入れるべきでしょうか。

 

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