利益増大させたコンサルタント→なぜか「契約打ち切り」宣告…理由は「しんどいから」

もう一度、人が得たいものは何だったか？

では、ここで問題です。人は何のためにお金を使うのでしょうか？　なぜ、商品やサービスを購入するのでしょうか？

それは、満たしたい感情があるから、です。人は欲しい感情を得るために商品やサービスを購入します。ということは、サービスを提供する側が与えなければならないのは、相手が満たしたい「感情」です。

もし、サービスを提供する時に、感じたくない苦痛を与えてしまうと、相手は離れていってしまうということです。相手がお金を払う理由は、結果が得られた時の感情を期待しているからです。

しかし、その結果がすぐに出るわけではありません。結果を得るまでにはそれなりの期間のプロセスがあります。そうなると相手が長く味わうのはプロセスで体験する感情です。

つまり、お金を払うまでは結果に期待してワクワクしてもらうことが大切なのですが、サービスを提供し始めてからは、そのプロセス自体で良い感情を提供することが必要なのです。

また、人間の心理というのは面白いもので、お金を払う前には「結果が出るかどうか」ということをシビアに判断します。しかし、一旦払ってしまうと、結果への執着がだんだんと薄れてきます。

例えば、やる気いっぱいで数十万円する英会話スクールに通い始めた人も、仕事が忙しくなったり、家族の事情で時間が取れなくなったりすると、スクールに通わなくなります。

スクールのスタッフさんは気にして電話をすることもあります。しかし本人にとってはその電話はストレスでしかなかったりします。大事なことは相手のペースに寄り添うことです。相手のペースを無視して結果にこだわりすぎると、逆に満足度が下がってしまいます。

ここでお伝えしたいのは、結果が出なくても良い感情を味わってもらうことは、それほど難しくないということです。そして、結果に執着せずにサービスを提供したほうが相手に満足してもらうことができるということです。