ゼロからビジネスアイデアを創出するのは大変です。また、冷静に自社を分析することも難しいといえます。ここでは、】新規事業の「あるべき姿」を明らかにする「STP分析」と、ターゲティングの手法について解説します。

セグメンテーションにより市場を細分化する

ここでは、新規事業の「あるべき姿(To-Be)」を市場環境分析を通じて明らかにしていきます。そのために用いるフレームワークが「STP分析」です。

 

STP分析では、

 

(1)セグメンテーション(Segmentation)

(2) ターゲティング(Targeting)

(3) ポジショニング(Positioning)

 

の3つのプロセスを通じて、自社が誰に対してどのような価値を提供するのかを明確にしながら、市場における優位性を確立するための方策を探っていきます。

 

以下では、(1)から(3)の中身について順に確認していきましょう。まず(1)セグメンテーションのプロセスでは、顧客の特性(ニーズ)に応じて市場を細分化していきます。一般には、以下のような切り口(変数)から市場のグループ分けを行うことになります(B to Cビジネスの場合の例)。

 

①地理的変数

世界の地域や国、都市部・郊外、行政府の規模、人口密度、気候など

 

②人口動態的変数

年齢、性別、家族の人数、家族のライフサイクル、収入、職業、学歴、宗教、人種、国籍など

 

③心理的(サイコグラフィック)変数

社会階層、ライフスタイル、性格など

 

④行動上の変数

使用機会、求めるベネフィット(品質、サービス、経済性等)、使用者のタイプ、使用頻度、ロイヤリティ、製品に対する態度など

 

[図表1]セグメンテーション

 

次ページターゲティングにより、市場を絞り込む

本記事は『改訂新版 超図解! 新規事業立ち上げ入門』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋・再編集したものです。

改訂新版 超図解! 新規事業立ち上げ入門

改訂新版 超図解! 新規事業立ち上げ入門

木下 雄介

幻冬舎メディアコンサルティング

事業立ち上げのリーダー必読! 豊富な図解でよくわかる! 7つのステップで理論から実践まで、新規事業立ち上げのポイントを徹底解説。 2017年4月発刊の“新規事業開発ハンドブック"がさらに実践的にリニューアル。VUCA…

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