放置すれば突然死を招くことも…「怖い不整脈」と「怖くない不整脈」の決定的違い【専門医が解説】

放置すれば突然死を招くことも…「怖い不整脈」と「怖くない不整脈」の決定的違い【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

日本人の死因第2位を占めるのは「心疾患」ですが、中でも特に死亡率が高いのが「心不全」で、その5年後死亡率は、死因第1位の「がん」よりも低いとされています。命の危険を見逃さないためには、どうすればよいのでしょうか? 本稿では、心疾患・心臓リハビリ”の専門医・大堀克己医師が、「怖い不整脈」と「怖くない不整脈」について解説します。

脈が遅くなる「徐脈性」が命に関わることは稀

徐脈性不整脈とは、心臓に送られるべき電気信号が作られなくなったり、途中で止まってしまったりして、脈が遅くなる不整脈のことをいいます。この場合はめまい、失神、過度の疲労感、息切れなどの症状が現れますが、命に関わることはほとんどありません。もし、心不全を合併している場合には、ペースメーカーによる治療が有効です。

「怖い不整脈」から命を守るには?

このように、不整脈のなかには「命に関わる怖い不整脈」もあります。予防するためには、普段から自分で脈を測る習慣をもつことが大事ですが、自分で脈を測るのが難しいという場合は、血圧計の心拍表示が点滅する様子を見て、不整脈の有無をチェックしたり、脈拍数を確認したりするとよいです。

 

また、スマートフォンやスマートウォッチなどのデバイスには心拍数を測定する機能が付いている機種もあります。これを利用して脈拍数を測ったり、不整脈を検知したりするのもよいです。あるいは、市販の携帯型心電計を購入して、心電図を記録してみるのもよいと思います。

 

大事なことはいち早く不整脈の有無に気づくこと、そして、不整脈があった場合はそれが危険なものか、様子見でも大丈夫なものかを見極めることです。不整脈の兆候が見られたらいち早く病院で診察を受けることが大切です。

 

 

大堀 克己

社会医療法人北海道循環器病院 理事長

 

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※本記事は、大堀克己氏の著書『心不全と診断されたら最初に読む本』(幻冬舎MC)を抜粋・再編集したものです。

心不全と診断されたら最初に読む本

心不全と診断されたら最初に読む本

大堀 克己

幻冬舎メディアコンサルティング

心不全と診断されても諦めてはいけない! 一生「心臓機能」を維持するためのリハビリテーションと再発予防策とは? “心疾患・心臓リハビリ”の専門医が、押さえておきたい最新の治療とリハビリテーションを解説します。

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