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英語を話せないのは侵略の脅威がないから
■英会話もダイエットも必要なのは目的と動機
スイス人の友人から聞いたことがある。スイスではドイツ語、フランス語、英語の3ヵ国語くらいは誰でも普通に話すという。別に会話の勉強に苦労した記憶もないそうだ。大国に陸続きで隣接した小国が生き残るためには、遺伝子レベルまで会話能力がたたき込まれているに違いない。
「海外旅行に行ったときに英語が話せたらステキ〜」というOLさんや「アメリカ本社から役員くるんだよなぁ。まいったなぁ。プレゼンが英語だぜ〜」なんて愚痴る日本の会社員とはそもそも英会話に向き合うレベルが違うのだ。
その意味で、日本人が英語を話せないのは侵略の脅威がない証拠。平和なことなのだ。ではダイエットはどうか。なぜ永遠に失敗し続けるのか。これも同じ。実は本気で痩せる必要なんかないからである。人に必要なのは強い目的意識とそれを支える動機なのだ。つまり、この頃の私には目的意識も動機もなかったことになる。
■愛も忘れやすい
愛はどうだろう。オジサンが、そしてそれ以上にオバサンが、熱烈恋愛で結婚したのに、なお懲りずに不倫をするのはなぜか。ダイエットや英会話と同じように、そこに「完全な成功」というエンドマークが見えないからだ。どの愛も時間経過とともにいつか失敗と感じ、違う愛があるのではと考えてしまうからだ。……と、思うが、これは大きな声で言ってはいけない。
かつて作家・深沢七郎さんがこんなことを言った。
「茶道なんてものがなんで存在しているのか。あれはまとめて覚えれば1週間もあれば全部覚えられることを、前のことを忘れた頃、忘れた頃に次のことを教えるから全然覚えない。覚えさせないように教えるから商売になる」
さすがなんという皮肉屋。人は忘れやすい。忘れたことすら忘れてしまう。だから懲りることなく新しいダイエット方法が出るたび繰り返し飛びつく。不倫も何度も繰り返す。英会話だけは都合よく挫折するけどね。
そんな私にも、ちょっとした転機が訪れる。
城 アラキ
漫画原作家