平均給与は約220米ドル、しかし外国人雇用では──
ここ何年も、ベトナムは人気の観光地となっている。実際、2019年に新型コロナウイルスの流行が始まるまでは、1,800万人以上の外国人観光客がこの国を訪れていた。
そして、何十万人もの外国人がベトナムを故郷にすることを決意した。国内に住む外国人の数に関する公式な数字はないが、ベトナム労働・傷病兵・社会問題省の報告によると、2021年4月現在、約10万1,550人の外国人がベトナムで永続的に働いているという。
なぜ、これほど多くの人がベトナムに定住しようと決心するのか?
南アフリカ出身のスティービー・ウィローズ氏は、その理由の多くは生活費だと考えている。「生活費が安く、他のアジア諸国に近いので、旅行がしやすい。人付き合いもしやすく、しかも安価で済む」。
ベトナムに住む多くの外国人にとって、生活費が大きな魅力であることは周知の事実だ。
ベトナム人の平均給与は約520万ドン(220米ドル)だが、外国人の多くが雇用されている教師などの仕事は、月給約3,000万ドン(1,300米ドル)からとなっている。
このため、ベトナムに住もうと考えている外国人にとって、母国での貯蓄と支出の比率とを比較すると、コストと生活の質の両方において非常に魅力的なのだ。
南アフリカ出身のケルシー・シーパース氏も同意見だ。「生活費は、母国とは比べ物にならないくらい理想的です」。
しかし、多くの外国人がベトナムに移住した理由は、生活費だけではない。