(※写真はイメージです/PIXTA)

勉強を早くからしすぎてガス欠してしまったり、受験が近づくに連れて不安で病んでしまい勉強しなくなったり、余裕をかまして直前期の追い込みをやめてしまったりするなど、毎年のようにどこかの時期で勉強ができなくなって合格までいけない受験生がいるといいます。9浪して27歳で早稲田大学に合格した濱井正吾氏が『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

赤本の演習を軽視してはいけない理由

▶「過去問」試験当日に初めてその大学の問題を見る/重要度★★★★☆

試験当日に初めて受ける大学の問題を見る。そんな人います? 

 

はい、私ですね。ごめんなさい(なぜか謝る)。

 

私は8浪目に私立大学をたくさん受け、11連敗を喫するのですが、受けた大学のほとんどで惨敗でした。その理由は、形式が特徴的な大学に対応するためにはこれ以上ない手段である赤本の演習を軽視していたからです。

 

自己採点をして惜しかったのが同志社大学と明治大学だけで、早稲田・慶應・上智は惨敗。問題もわからず時間も足りず、ほぼ半分以下の得点率であったと思います。早慶上は合計で7つ受けているので、24万5000円(当時)を勝負にならない大学に溶かしてしまったことになります。はっきり言って、過去問を少しでもやれば防げたことです。

 

私みたいな現在の学力や合格水準までの距離感がわからずに惨敗する人間は論外ですが、そうでなくとも、国立大学を第一志望にする人は私立大学の過去問を受けないまま滑り止めで受験することがあると思います。偏差値的には自分の学力より下の大学だから余裕だろうとタカを括っていると、問題形式や求められる能力の違いに戸惑って落としてしまいかねません。

 

だから、最低1回は過去問を、時間を計って解いてみるといいと思います。国立の対策で時間がもったいないという人でも、せめて出願前に受けることを検討している大学の問題にさらっと目を通しておきましょう。

 

早稲田より慶應のほうが英語は難しいとか、逆に日本史は慶應より早稲田のほうが難しいとか、同志社の英語は時間があって超長文を解かせるけど、明治は時間がきつくて配分がポイントになってくるとかくらいはなんとなくわかるのではないでしょうか。

 

過去問を買う余裕がなければ、学校や知人に借りて見てみましょう。事前準備がお金と時間のロスを防ぐことに繋がります。それがわかっていれば9浪もしていないのですが。

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本連載は濱井正吾氏の著書『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

浪人回避大全

浪人回避大全

濱井 正吾

日本能率協会マネジメントセンター

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