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「8/16~8/22のFX投資戦略」のポイント
〈ポイント〉
・先週の米ドル/円は、米インフレ指標が予想を下回ったことに反応、一時131円台まで米ドル急落となった。ただこれは、米金利から見ると米ドル「下がり過ぎ」の可能性。目先、「下がり過ぎ」修正の米ドル反発リスク注目。今週の予想レンジは131.5~135.5円。
・ただユーロ/米ドル、豪ドル/米ドルはこの間のレンジを上放れ。これが新たな米ドル安シグナルなのか「ダマシ」なのかも慎重に見極めたいところ。
インフレ指標発表後…急落した米ドル
先週の米ドル/円は、注目されたCPI(米消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)といった7月インフレ指標がいずれも予想を下回り、インフレがピークを過ぎた可能性を示す結果だったことに過敏に反応し、一時は131円台まで米ドル急落となりました。
一方で、米金利はそれほど下がらなかったので、米金利から見ると米ドルは「下がり過ぎ」のようになりました(図表1参照)。
このような、米インフレ指標発表後の米ドル/円と米金利のかい離は、前回も起こりました。ただし方向は反対で、前回、とくに6月CPIが予想以上の伸び率となると米ドル/円は大きく上昇に向かい、米金利から見ると「上がり過ぎ」のようになったのでした。この時の米ドル/円と米金利のかい離は、その後7月末以降米ドル急落が起こることで修正に向かいました。
これを参考にすると、今回の場合は、このまま米金利が下がらないようなら、米金利から見た米ドル「下がり過ぎ」の修正で、米ドルは反発する可能性があるのではないでしょうか。
もちろん考え方としては、米金利が下がることで、米ドル下落を正当化するということもあるわけですが、今のところその可能性は低いでしょう。今回のインフレ指標発表後も、FOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーは相次ぎインフレと戦う強い姿勢を表明し、FFレートは今後3.5~4.0%まで引き上げられるといった見通しを示しました。
米金融政策を反映する米2年債利回りは、これまでのところ6月の3.4%がピークとなっていますが、上述のようなFFレートの見通しが現実味を増すようなら、米2年債利回りも下がるどころか、むしろこの間の高値更新へ一段と上昇する可能性もあるでしょう(図表2参照)。そうであるなら、米ドルはすでに述べたように米金利から見た「下がり過ぎ」修正で反発に向かう可能性がやはり高いのではないでしょうか。
以上を踏まえ、今週の米ドル/円予想レンジは、先週の米ドル安値は下回らずに、週間値幅も4円程度といった具合に引き続き荒い値動きが続くといった考え方から、131.5~135.5円を想定します。
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