なぜ中国は「軍事利用禁止」の沖縄・下地島空港にこだわるのか 沖縄・宮古列島の下地島空港。(※写真はイメージです/PIXTA)

中国は「下地島に大リゾートを誘致しないか」と提案し、数百億から1000億の資金提供を提案したという。宮古島列島の下地島空港は、日本で唯一のパイロット訓練専用の飛行場であり、3000mの滑走路を保有しています。中国の狙いは何でしょうか。元・陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和氏が著書『日本はすでに戦時下にある すべての領域が戦場になる「全領域戦」のリアル』(ワニプラス)で解説します。

親中国派閥は自民党の田中派・竹下派

■日本における工作組織

 

日本での中央統戦部の活動についてはあまり公表されてこなかったが、その存在自体は日本の公安警察や米国の国防情報局(DIA)などでもかなり把握されている。ワシントン所在の研究機関「ジェームズタウン財団」によって作成された調査報告書『日本での中国共産党の影響工作の予備調査』は、日本における中央統戦部の活動を紹介している。その骨子は以下の通りだ。


 
▶政治戦の重要な要素はプロパガンダの普及であり、外国におけるプロパガンダのもっとも効果的なターゲットはその国の政治エリートだ。政治エリートは権力を行使し、中共の利益に直接影響する政策決定を下すことができるためだ。

 

日本の政治システムでもっとも強力な親中国派閥は歴史的に自民党の田中派・竹下派であった。イデオロギー上の理由、経済的および政治的理由のために中共の影響を受けやすい政治グループは、創価学会をベースとする公明党、自民党内の平和主義派閥、立憲民主党の小沢一郎氏が率いる派閥だ。

 

▶日本では、中央統戦部の直轄組織である「中国和平統一促進会(中国和統会)」の日本組織である「日本中国和平統一促進会」が主体として活動している。関連組織として「全日本華僑華人中国和平統一促進会(全日本和統会)」や「全日本華人中国和平統一促進協議会」が存在する。

 

▶解放軍の対外組織である「中国国際友好連絡会(友連会)」や中共の外交支援組織、「中国人民対外友好協会」も中央統戦部と連携し、対日友好の名のもとに日本側の多様な団体、組織と活発に交流している(なお、友連会については重要な組織であり、項を改めて説明する)。

 

▶中央統戦部は、日本側に基盤を置く既存の日中友好団体も利用している。それらは日中友好協会、日本国際貿易促進協会、日中文化交流協会、日中経済協会、日中友好議員連盟、日中協会、日中友好会館などである。

 

▶以上の諸団体が中央統戦部と接触や連携のもとに活動をおこなっているが、統一戦線工作がこの種のルートで日本側の政財界のエリート層を親中にさせることを試みていることについては、報道もされている。

 

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前・富士通システム統合研究所安全保障研究所長
元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー
元陸上自衛隊東部方面総監

1978(昭和53)年、東京大学卒業後、陸上自衛隊入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、函館駐屯地司令、東京地方協力本部長、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011(平成23)年に東部方面総監。2013年退職。著書に『米中戦争―そのとき日本は』(講談社現代新書)、『中国人民解放軍の全貌』(扶桑社新書)、『日本の有事』(ワニブックス【PLUS】新書)、共著に『台湾有事と日本の安全保障』『現代戦争論―超「超限戦」』(ともにワニブックス【PLUS】新書)がある。

著者紹介

連載日本はあらゆる領域が戦場になる戦時下である

日本はすでに戦時下にある

日本はすでに戦時下にある

渡部 悦和

ワニブックス

中国、ロシア、北朝鮮といった民主主義陣営の国家と対立する独愛的な国家に囲まれる日本の安全保障をめぐる状況は、かつてないほどに厳しいものになっている。 そして、日本人が平和だと思っている今この時点でも、この国では…

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