進化するプラットフォーム
目下進行中のパラダイムシフトには、テクノロジーの劇的な進化が大きくかかわっています。とりわけGAFAM(Google、Amazon、Facebook〈社名をMeta Platformsに変更〉、Apple、Microsoft)をはじめとするプラットフォーマーの提供するサービスは、以前は大規模資本でないと実現不可能であったことが個人レベルでも容易に実現可能になりました。
これからの企業のあり方や個人の生き方にインパクトを与えている主要なテクノロジーについて簡単に説明します。
1.ソーシャルネットワーク
ツイッター、フェイスブックなどのSNSを活用しネットワークを広げれば、個人でも巨大組織に対抗することが不可能ではなくなりました。
2.動画配信
YouTube、TikTokなどを利用すれば個人レベルで放送局を持つことができ、自身の番組を全世界に向けて配信することができます。
3.クラウド
高価なサーバーコンピューターを用意できないような小資本の企業でも、大企業に対抗できるインフラを獲得することが可能となりました。たとえば、企業のシステムを丸ごとクラウド上で稼働させるサービスとしてはAWS(アマゾン・ウエブ・サービス)、Microsoft Azureなどがあります。
4.ローコード、ノーコード
コード(プログラム)を書くことなく、GUI(グラフィックユーザーインターフェース)の利用やパラメータの設定だけで自社のホームページやECサイトを立ち上げたり、アプリケーションソフトを開発したりすることが可能になりました。
5.モバイル
ノートパソコンやスマートフォンさえあれば簡単に「どこでもオフィス」を実現できるなど、ワークスタイル、ライフスタイルに大きな変化をもたらしています。
6.AI
2045年には人工知能が人類の頭脳を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)に到達するといわれています。現在、IoTにより獲得したビッグデータを高速5G回線により収集、蓄積し、AIのディープラーニングにより分析する技術が進化を加速させています。
7.5G
5G回線を利用すると4G回線の100倍の速度で通信できます。「高信頼・低遅延通信」「多数同時接続」「高速大容量」という3つの特徴があり、リモートワークをはじめIoTの高速通信に至るまで、私たちの仕事、生活における生産性を飛躍的に向上させます。
8.IoT
あらゆる製品にセンサーをつけて、常に遠隔コントロールできる技術が「モノのサービス化」を促しています。スマホはそのコントローラーとしても重要な役割を担っていくはずです。
9.3Dプリンター
巨大な設備がなくても個人で製造業を起業できる時代となりました。
木下 雄介
カッティング・エッジ株式会社 代表取締役
中小企業診断士