振り返りの効用は「成果を出しやすくなる」
■セルフリーダーシップメソッド①「 振り返り」
ここまで、「あり方」を整えるためのセルフリーダーシップについて、ご紹介してきました。ここからは、自分の行きたい未来に向かうためのセルフリーダーシップについて解説します。
プラスマイナスゼロのニュートラルな状態に整えることができたら、それで終わりではありません。プラスの価値や未来を創造するために、セルフリーダーシップを発揮していってください。
そのための3つのメソッドをお伝えしていきます。
①「振り返り」
②「理想のイメージ瞑想」
③「本気の30分」を毎日作る
■成果につながる「振り返り」の方法
「目標はたてて終わり」
「行動して、うまくいってもいかなくてもそのままやりっぱなし」
「動いている割に、成果や実績が積み上がらない」
そんな悩みを抱えていませんか?
自分の行きたい未来に向かうための「セルフリーダーシップ」として、効果的な振り返りを実践することをオススメします。
振り返りの効用は、「成果を出しやすくなる」ことです。
定期的に振り返って軌道修正をすることで、「やりっぱなし」で終わるのを防ぎ、経験をリソース化できます。
「うまくいかなかったこと」については、やりっぱなしで振り返らない人は、軌道正ができないので、何度やっても失敗ばかりになってしまいます。
これに対して、振り返る人は軌道修正できるので、再チャレンジしたり、次の行動につなげたりできます。
「うまくいったこと」については、振り返らない人は一喜一憂して終わってしまうので、再現性がなく、「いい状態・いい結果」が長続きしません。
これに対して、振り返る人はうまくいった原因や状況を理解することができます。うまくいったことがその場限りになるのではなく、リソース化して、再現性が高まり次の行動に活用することができます。
つまり、「振り返り」を活用することで、うまくいったときもいかなかったときも、成果が出しやすくなるのです。
■「振り返り」はいいが、「ダメ出し」はしない
ところで、「振り返り」と混同してしまう概念として、「反省」があります。
振り返りのつもりで、反省して落ち込んでしまう方もいます。
たとえば、振り返っているつもりでも、いつの間にか「ダメ出し大会」をしてしまう方がいます。
すると、後悔と自己卑下、自己否定になってしまうことがあります。結果的に、
「やっぱり自分は全然できていない」
「こんなに頑張ってもうまくいかないなんて、才能がないからダメなのかも」
「行動しても無駄だった」
「自分なんてダメダメだ」
といったネガティブな思考で自己肯定感を下げ、自信を失ってしまうのです。
「反省」と「振り返り」は違います。
両者とも、「行動後に顧みる」という意味では同じです。
反省は「できなかったこと・うまくいかなかったこと」だけにフォーカスして、次に同じミスや失敗をしないように改善することがメインになります。
これに対して振り返りは、「できなかったこと・うまくいかなかったこと」だけでなく、「うまくいったこと・よかったこと」も扱います。
つまり、振り返りは「よかったこと・よくなかったこと」の両方を扱うのです。
「反省は得意だけれど、振り返りは苦手」という方は、振り返りのうち半分はできています。あとは、意識して「うまくいったこと・よかったこと」についても顧みればいいのです。
うまくいった原因を特定することで再現性を高められるようになれば、振り返り上手になれます。