スタートの保険料が圧倒的に安い「更新型保険」や、「一生涯上がらない保険料」というワードをCMで耳にする「終身払込」。なんとなくおトクそうと、月々の支払額が安いコースを選んでいる方も多いでしょう。しかし、保険のプロである国際保険総合研究所所長の三田村京氏は、「ちょっと待っていただきたい」と、いいます。「更新型保険」と「終身払込」にひそむ恐ろしすぎるのワナと、近頃人気の「ネット保険」の注意点を警告します。
283万円の差額…恐ろしい「終身払込」の具体例
「そんなバカな……」と思う人のために、計算をお見せしよう。
今、35歳の男性が、死亡保障1,000万円の保険に、「65歳まで支払って」一生涯保障される「終身保険」と、同じく35歳の男性が同じ1,000万円で「終身払込」の「終身保険」に入った場合とで、それぞれ支払う保険料の比較をしたものが、以下の[図表2]だ。
結果として「終身払込」だと、スタートの保険料は毎月5,000円前後安いけれども、合計の保険料では283万円以上も余計に支払うことになる。
それよりもっと大切なのは、「65歳払済」の方は定年とともに保険料支払いも終わってしまって肩の荷が下りるが、「終身払込」の方は年金生活になっても死ぬまで払い続けなければならないという、ハンデを背負わされていることだ。
つまり、年金生活の中に「保険料支払い」が食い込んでくる。
保険屋さんから渡された保険の設計書に、たとえ一部分でも「終身払込」の保険があったら、割り切って考え、そんな提案をする保険会社とはお付き合いしない方が、賢明なのです。
でも、加入してから早く死ぬ予定だったら、どんな保険でも、保険料が一番安い「終身払込」が一番お得ですよ。
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国際保険総合研究所
所長
東京生まれ。長年勤務した大手生命保険会社を退職後、国際保険総合研究所を開設。
徹底した消費者の目線で、生命保険のあり方を研究。正しい生命保険の考え方についての講演、指導、相談をはじめ、テレビ出演や新聞・雑誌執筆など多方面で活躍。「抱き合わせ保険」「アカウント型保険」「更新型」「転換」の問題点などを最初に指摘、後悔のない生命保険の入り方・やめ方のアドバイスを大胆・詳細に展開している。
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