恐ろしい「終身払込」のワナ
テレビのコマーシャルなどで、有名な俳優などを使って盛んに宣伝している保険や、新聞やチラシで宣伝している保険の中に、〇〇歳でこれだけの保険料、しかも一生変わりませんとうたっているものがある。
あなたはこれを見て、頭の中で、「保険料って年齢とともに上がるものなのに、一生上がらないのか。良いな」と、自分流に都合のいいように解釈してしまっていませんか。
ちょっと待っていただきたい。
多様な保険料の「支払い方」
保険料の支払い方として、たとえば「払込期間10年」という保険には、[保険料を払っている10年間だけ保障してやるよ]という保険と、[保障は終身(一生涯)だが保険料の支払いは10年間だよ]という保険の、2つがある。
一生涯の保障のある保険でも、保険料の払い方には、
とあって、最後に、
というのがある。
[終身払込]というのは、つまり加入した年齢時の保険料を、死ぬまで一生涯払い続けなさい、という保険である。「解約返戻金」のない掛け捨ての保険にあっては、保険料を2か月分(月払いの場合)滞納すると、失効してしまう危険性を持っている保険である。
[終身払い]は加入から死ぬまでの長期間にわたって支払う払い方なので、1か月ごとの保険料はたくさんある払い方の中で、1番安い。
保険料が安い、という今の時点のメリットだけとらえて「終身払込」で加入すると、加入してからいつの時点で他の保険と比べても自分の保険料の方が安く、ぬるま湯から抜け出せない。結局死ぬまでぬるま湯につかっていて、合計でどれだけ多くの保険料を払うことになるのかさえも、気が付かないのだ。