ホームの見学とホーム長、職員との面談
■空室がないホームにどうやって入居するのか?
空室のないホームは良いホーム。何度も繰り返して言っている話です。それでは、どのように空室のないホームに入居をすればよいのでしょうか。方法は2つあります。
一つは、事前に予約をしておく方法です。「空室が発生したら連絡してください。必ずホームに入りますから」と言っておけばよいのです。もちろんこの場合の、空室が出たらとは、死亡退去のことを指します。
つまり、今、入居している誰かが亡くなって空室が出たら連絡をもらうイメージです。もちろん、多くのケースでは、在宅で空室を待つことができないことが多いため、自宅で待機するのではなく、ほかの場所で待機することになります。
さらに、関連した話として記しておきますが、老人ホームの入居者の中には、最終的には「特養ホーム」に行きたいというニーズがあります。
つまり、特養ホームの待機場所として、老人ホームに入居しているという現象です。理由は、何度も言っていますが、価格が安いからです。しかし、この稿では、安い、高いではなく、自分に合ったホームに入ること、中でも、良いホームに入ることがテーマですから特養ホームのことは忘れることにします。
事前予約で良いホームに入るためには、当然、当該ホームのことをよく理解しておくことが重要です。そのために実践しなければならないことは、ホームの見学とホーム長、施設長、さらには介護や看護職員との面談です。
しかも、何度も見学や面談をするべきです。中には、当該ホームにボランティアとしてかかわり、ホーム内のことを理解する努力をしている方もいます。介護職員、看護職員など、どのような人たちなのか? この評価が一番重要になります。
もう一つの方法は、友の会のような会員組織に入会するというパターンがあります。これは予約ではなく、当該老人ホームのファンクラブに入会するというイメージです。一定の時間をかけて、入居予定の老人ホームのことを理解していくという行動になります。
そして、一番大切なことは、この2つの行動は、要介護状態になる前から準備をしなければならないという点です。つまり、老人ホームに親を捨てるという行為からは、この発想は生まれません。親と一緒に老人ホームのこと、介護のことを考えていく。この行為が重要なのです。
当たり前の話なので、言うまでもありませんが、念のため、言っておきます。このような労力を使って探すホームは、自身の予算に見合ったホームだということは当然の話です。現実的なレベルで考えていかなければなりません。