「効きそう」「楽しい」と感じるダイエット
▶Q:続くのはどっち?
A:流行りのグッズを試してみたら、体が引き締まってきた気がする。明日も頑張ろう!
B:テレビで「筋トレするならスクワット」っていってたけど、正直ツラい。なんとか頑張るか…… 。
正解はこっち! A:流行りのグッズを試してみたら、体が引き締まってきた気がする。明日も頑張ろう!
■大事なのは他人の声よりも自分自身の「効いている! 」感覚です。
「自分に合う運動が見つからない」「おすすめされた運動を試してみても、どうしても続かない」という人は、次のことを知っておいてください。
運動そのものを面白い、楽しいと思うか。そしてやせる、うまくなるなど、運動の効果を認識できるか。この2つを感じられると、誰もが自発的に運動を継続できるようになります。
少し専門的な話をさせてください。
心理学では人が何か行動を起こす際、その行動に対して「肯定的態度」を持っていると、行動に移す可能性が高くなると考えます。
肯定的態度は「評価態度」と「感情態度」の2つの要素から成ります。「評価態度」とは「意味がある」「有効である」といった価値観、「感情態度」は「楽しい」「面白い」など、実際にやってみて抱いた感情です。
例えば、ダイエットのためにランニングを始めたとします。「有酸素運動は体脂肪を燃やすからダイエットに効く」と認識していれば評価態度は肯定的になります。逆に「ランニングってなんで有効なの? わからない」となれば否定的になります。
また、やってみて「楽しい」「簡単」と思えば感情態度は肯定的、「ツラい」「つまらない」と思えば否定的になります。さらに言えば、「たしかにやせると思うけれど、キツいし退屈」と感じているならば、肯定と否定が〝ミックス〟の状態です。
もしあなたがいま「苦手」と思っている運動でも、感情・評価ともに肯定的になると、まるで魔法にかかったように、続けられるようになるのです。
運動以外で、自分が継続しているものに置き換えてみてください。例えば読書が趣味の人は、本を読むことは自分にとって「有意義であり、楽しい時間」と感じているでしょう。苦手な人は「知識や見識は得られるかもしれないけど、文字を読むのはやっぱり面倒だし退屈」などと考えてしまい、結局、継続しません。
いくら理論上、消費カロリーが多くても、筋肉量を増やすのに効果的でも「効いている気がしない」とか「楽しくない」と思っているうちは、結局続きません。しかし、どんなに消費カロリーの高い運動でも、やせようと思うならば、ある程度の期間、継続しないと成果は出ません。
つまり、成果を出すための第一歩として、自分が続けることのできる運動を見つけることは、とても大切なのです。
正しい理論や他人の評価は参考になりますが、自分にとっての正解(続けられる運動)になるとは限りません。ぜひ、いろいろな運動やスポーツ、ダイエットの方法を試しながら、「効きそう」「楽しい」と感じるものを見つけてください。
中野ジェームズ修一
PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー
米国スポーツ医学会認定運動生理学士
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