(※写真はイメージです/PIXTA)

「消費エネルギーが摂取エネルギーを上回る」。これがダイエット成功の黄金ルールです。やせたい、引き締めたい、体形を変えたいのであれば、有酸素運動で体脂肪を落とし、筋トレで筋肉をつけて代謝を上げるのが近道です。パーソナルトレーナーとして25年の経験の中野ジェームズ修一氏が著書『やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則』(飛鳥新社)で解説します。

ダイエットは有酸素運動で体脂肪を落とす

▶Q:やせるのはどっち?

A:1時間のヨガ
B:30分のランニング

 

イラストレーション=斉藤ヨーコ、中野ジェームズ修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。
イラストレーション=斉藤ヨーコ、中野ジェームズ修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。

 

正解はこっち!B:30分のランニング

 

■ヨガは運動ではありません。

 

女性を中心に、運動が苦手な人でも「気軽に始められる」と人気のヨガ。「やせそう」「体も柔らかくなりそう」「ウエアがお洒落」などなど、「やってみたい」と思える要素がたくさん詰まっているようです。

 

でも、ヨガは「運動」ではありません。

 

口酸っぱく言いますが、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回る。これがダイエット成功の黄金ルールです。やせたい、引き締めたい、体形を変えたいのであれば、有酸素運動で体脂肪を落とし、筋トレで筋肉をつけて代謝を上げるのが近道です。しかし、METs表を見るとわかるように、ヨガはとても負荷が低いので、有酸素運動や筋トレの代わりにはなりません。ダイエット目的であれば、この選択肢はとても遠回りです。

 

日本ではなぜか「運動」というイメージが強いのですが、ヨガは運動ではなく、精神修行のメソッドです。「ヨガでやせた」という方はおそらく、マインドをコントロールできるようになったり、体に対する意識が高まったりすることで、食べるもの、食べる量が変化した結果でしょう。

 

ただ、ここでお伝えしたいのは、ヨガを行うことに意味がないということではなく、有酸素運動や筋トレの代わりにはならない、ということです。

 

ヨガは、心身をリフレッシュする、自分自身に意識を向けることのできる、素晴らしいアクティビティです。また、呼吸法や呼吸を重視するため、様々な研究からストレスへの耐性を高めるリラクセーション法であることも報告されています。

 

最近では動画サイトなどを見ながら、自宅でヨガを行うスタイルが広がっていると聞きます。トレーナーとしても、ぜひ、有酸素運動や筋トレと合わせて行ってほしいと考えます。

 

ただし、ひとつだけ注意点を。ヨガは気軽に始められそう、簡単そうというイメージがありますが、ポーズのなかには難易度の高いものがたくさんあります。安全な誘導のもとで行わないと、ケガを負うリスクが高いので、とくに柔軟性の低い方、独学で行う方は慎重に進めましょう。

 

さて、せっかくですから、正解の選択肢「30分でやせるランニングの方法」についてもお話します。

 

脂肪燃焼効果を最大限にする走り方のコツは、軽く息が弾む程度のゆっくりペースで走ること、です。

 

なぜなら、スピードを上げすぎると、息が上がってしまい走り続けられません。長く走るほど多くのカロリーを消費できるので、「ゆっくり+長く」走るのがもっとも脂肪燃焼が望める、というわけです。

 

ウォーキング(時速6㎞)をゆっくりペースのジョギング(時速8㎞)に変えるだけで、消費カロリーはなんと2倍になります。

 

ジョギング時のおおよその消費カロリーは「体重×走った距離(km)」。体重60kgであれば、3km走ると180kcal、5㎞走ると300kcalを消費できます。食べ物に換算すると、3kmなら茶碗に軽く1杯の白米、5㎞ならアイスクリーム1個(※商品によりカロリーは異なる)。ちょっとしたおやつを食べても「なかったこと」にできますよ。

 

最後に、1か月で30分走れるようになるトレーニングプランを掲載しました。30分あれば初心者でも3km、慣れてくると4~5㎞走れるようになります。ヨガも気持ちがいいですがこのくらい走れるようになると、もっと気持ちがいいですよ!

 

次ページパーソナルトレーナー、どうやって選ぶ?

本連載は、中野ジェームズ修一氏の著書『やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則』(飛鳥新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則

やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則

中野ジェームズ修一

飛鳥新社

ダイエットを始めた日本人の8割以上が挫折する、という残念な調査結果もあります。おそらく、過去、何度もダイエットに失敗した経験を持つ方はたくさんいらっしゃるでしょう。 しかし、長年の経験をもとに、著者は断言します…

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