ダイエットは有酸素運動で体脂肪を落とす
▶Q:やせるのはどっち?
A:1時間のヨガ
B:30分のランニング
正解はこっち!B:30分のランニング
■ヨガは運動ではありません。
女性を中心に、運動が苦手な人でも「気軽に始められる」と人気のヨガ。「やせそう」「体も柔らかくなりそう」「ウエアがお洒落」などなど、「やってみたい」と思える要素がたくさん詰まっているようです。
でも、ヨガは「運動」ではありません。
口酸っぱく言いますが、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回る。これがダイエット成功の黄金ルールです。やせたい、引き締めたい、体形を変えたいのであれば、有酸素運動で体脂肪を落とし、筋トレで筋肉をつけて代謝を上げるのが近道です。しかし、METs表を見るとわかるように、ヨガはとても負荷が低いので、有酸素運動や筋トレの代わりにはなりません。ダイエット目的であれば、この選択肢はとても遠回りです。
日本ではなぜか「運動」というイメージが強いのですが、ヨガは運動ではなく、精神修行のメソッドです。「ヨガでやせた」という方はおそらく、マインドをコントロールできるようになったり、体に対する意識が高まったりすることで、食べるもの、食べる量が変化した結果でしょう。
ただ、ここでお伝えしたいのは、ヨガを行うことに意味がないということではなく、有酸素運動や筋トレの代わりにはならない、ということです。
ヨガは、心身をリフレッシュする、自分自身に意識を向けることのできる、素晴らしいアクティビティです。また、呼吸法や呼吸を重視するため、様々な研究からストレスへの耐性を高めるリラクセーション法であることも報告されています。
最近では動画サイトなどを見ながら、自宅でヨガを行うスタイルが広がっていると聞きます。トレーナーとしても、ぜひ、有酸素運動や筋トレと合わせて行ってほしいと考えます。
ただし、ひとつだけ注意点を。ヨガは気軽に始められそう、簡単そうというイメージがありますが、ポーズのなかには難易度の高いものがたくさんあります。安全な誘導のもとで行わないと、ケガを負うリスクが高いので、とくに柔軟性の低い方、独学で行う方は慎重に進めましょう。
さて、せっかくですから、正解の選択肢「30分でやせるランニングの方法」についてもお話します。
脂肪燃焼効果を最大限にする走り方のコツは、軽く息が弾む程度のゆっくりペースで走ること、です。
なぜなら、スピードを上げすぎると、息が上がってしまい走り続けられません。長く走るほど多くのカロリーを消費できるので、「ゆっくり+長く」走るのがもっとも脂肪燃焼が望める、というわけです。
ウォーキング(時速6㎞)をゆっくりペースのジョギング(時速8㎞)に変えるだけで、消費カロリーはなんと2倍になります。
ジョギング時のおおよその消費カロリーは「体重×走った距離(km)」。体重60kgであれば、3km走ると180kcal、5㎞走ると300kcalを消費できます。食べ物に換算すると、3kmなら茶碗に軽く1杯の白米、5㎞ならアイスクリーム1個(※商品によりカロリーは異なる)。ちょっとしたおやつを食べても「なかったこと」にできますよ。
最後に、1か月で30分走れるようになるトレーニングプランを掲載しました。30分あれば初心者でも3km、慣れてくると4~5㎞走れるようになります。ヨガも気持ちがいいですがこのくらい走れるようになると、もっと気持ちがいいですよ!