太ると知りながらやめられない…脳が生み出すニセの食欲の正体 (※写真はイメージです/PIXTA)

ダイエット中で太ると知りながらやめられない。つい手が出てしまう原因は、やる気の低さや意志の弱さではなく、脳が生み出す“ニセの食欲”かもしれません。 パーソナルトレーナーとして25年の経験の中野ジェームス修一氏が著書『やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則』(飛鳥新社)で解説します。

ダイエット中に食欲が暴走したら…

初級編「考え方を変える」③

▶Q:ダイエットしようと決意しても「どうしても食べてしまう」のはなぜ?

A:意志が弱いから
B:そこに食べ物があるから

 

中野ジェームス修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。
イラストレーション=斉藤ヨーコ、中野ジェームス修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。

 

正解はこっち! B:そこに食べ物があるから

 

■食欲をコントロールできないのは意志が弱いからではありません。

 

ダイエットを決意したのに、スイーツや好物がやめられず、ついつい手がのびてしまう……。そのたびに、自分の意志の弱さにガッカリしていませんか?

 

でも、そんなに自分を責めないでください。なぜなら「つい手が出てしまう」原因は、やる気の低さや意志の弱さではなく、脳の機能の誤作動によるものだからです。

 

食欲をコントロールしているのは、脳の視床下部にある中枢神経です。中枢神経の「満腹中枢」が正常に働けば満腹を感じて食欲が収まり、「摂食中枢」が働けば空腹を感じ、食欲がわきます。ところが、ストレスの影響により自律神経の働きが悪くなると、満腹中枢や摂食中枢が正常に機能せず、食欲の制御ができなくなるのです。

 

私自身、例えばアスリートの合宿や大会の遠征に帯同すると、食事を摂ったばかりなのにコンビニに行って甘いもの(大好物なんです……)を買い、2個3個と食べてしまいます。でも、日常生活に戻れば、自然と普段の食生活に戻っていきます。

 

私の場合、大会前のプレッシャーの環境下にあるとストレスになり、食欲の暴走につながるようです。

 

このように、もしダイエット中に食欲が暴走したら、まずはストレッサー(ストレスの原因)となる出来事、きっかけはなかったかを振り返ってみましょう。原因がわかれば、対処の仕方もわかり、食欲の暴走も止められます。

 

ただ、ダイエット中に限って思わず食べ物に手がのびてしまう、という場合は「ダイエット」があなたにとってのストレッサーかもしれません。

 

その場合はまず、「ダイエットしなきゃ!」「やせなきゃ!」という気持ちを捨ててください。

 

そもそも、ダイエットをしたい、やせたいと思い立ったのにはきっと、「こうなりたい」という理由があったはずです。「結婚式で好きなドレスを着こなしたい」「同窓会で友人に“キレイだね”“若いね”といわれたい」などなど。

「~しなきゃ」ではなく、「なりたい」自分の姿を想像しながら、ポジティブに励むことが大事です。

 

考え方ひとつで、ダイエットが「ストレッサー」ではなく「目標」に変わりますよ。

 

さて、もうひとつ「つい手が出てしまう」要因として、「ドーパミン」という脳内物質が影響していることが考えられます。このパターンは、「おいしいものが大好き」という食道楽の方に見られます。

 

人は予測していた報酬よりもよい報酬を得られた(報酬予測誤差)ときに“幸せホルモン”と呼ばれるドーパミンがドバッと放出され、大きな快感を脳にもたらします。例えば、ケーキを食べたときに、想像していた味よりも実際の味のほうがおいしかったときほど、人は感激し、ドーパミンが多く分泌される、という具合です。

 

ただし、このドーパミン、“幸せホルモン”と呼ばれる一方で“脳内麻薬”とも呼ばれます。

 

ドーパミンが分泌されることによって感じる快楽は、好きな人と会ったときや好きなアーティストのライブに参加したときの高揚感や興奮と同じ。また、スポーツを観戦したときに感じる熱狂も同様です。

 

一度、ドーパミンの分泌による快楽を味わうと、脳は「もっともっとドーパミンを出したい!」「またこの幸せな感じを味わいたい!」とさらなる快楽を求めるようになります。だから、好きな人と会ったり、ライブに行ったり、スポーツ観戦を楽しんだりする行動を繰り返します。

 

こうして人は何かにハマっていくのです。

 

食べ物にハマっていく人は、おいしいもの、好きなものを食べたときに脳がドーパミンによって「報酬を得た」という喜びを感じています。その快感がクセになり、食べたい欲求がどんどん強くなっていくのです。

 

このループを止めるには、段階的に少しずつ食べる回数を減らしていく方法があります。例えば1日1回、「おいしいものを食べたい!」と思っているなら、それを3日に1日、週末だけ、月に1回のご褒美に……と少しずつ回数を減らしていきます。

 

最終的には、週末だけ(週に1回)、月1回はカロリーを気にせず、おいしいものを食べに行くという報酬で満足できるようになれば、おいしいものを諦めることなく、ダイエットも大成功! です。

 

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PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー
米国スポーツ医学会認定運動生理学士
(株)スポーツモチベーション 最高技術責任者
(社)フィジカルトレーナー協会(PTI)代表理事

「理論的かつ結果を出すトレーナー」として数多くのトップアスリートやチームのトレーナーを歴任。とくに卓球の福原愛選手やバドミントンのフジカキペア(藤井瑞希選手・垣岩令佳選手)、マラソンの神野大地選手の個人トレーナーとして広く知られている。2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化も担当。ランニングなどのパフォーマンスアップや健康維持増進のための講演、執筆など多方向で活躍。近年は超高齢化社会における健康寿命延伸のための啓蒙活動にも注力している。自身が技術責任者を務める東京都・神楽坂の会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」は、無理なく楽しく運動を続けられる施設として、幅広い層から支持を集め活況を呈している。主な著書に『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)、『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)などベストセラー多数。

著者紹介

連載理想の身体を手に入れる「失敗しない」法則

本連載は、中野ジェームズ修一氏の著書『やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則』(飛鳥新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則

やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則

中野ジェームズ修一

飛鳥新社

ダイエットを始めた日本人の8割以上が挫折する、という残念な調査結果もあります。おそらく、過去、何度もダイエットに失敗した経験を持つ方はたくさんいらっしゃるでしょう。 しかし、長年の経験をもとに、著者は断言します…

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