(※画像はイメージです/PIXTA)

推薦入試では、小論文、面接、集団討論などで、学力検査で見ることができない力を試されます。語彙力や論理的な考え方、答え方、文章力、対応力など、一夜漬けでは育たない力です。塾にいかないで高校受験を突破するには何が必要なのでしょうか。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

推薦入試では面接、集団討論が行われる

中学校生活で、高校受験に関係する理解しておくべきポイントは、

 

①定期テスト
②内申点
③入試時期と願書
④三者面談(志望校決定)
⑤面接・集団討論

 

これらのポイントは、必ず押さえておきましょう。

 

⑤『面接・集団討論』

 

2021年の高校入試は、新型コロナウイルスの影響を受けたことによる変更点がありました。

 

例えば、都立高校普通科の推薦入試では、新型コロナウイルス感染予防の観点から、必須だった集団討論が中止されました。2022年の都立推薦入試も同様に、集団討論は行わないと東京都教育委員会から発表されています。

 

集団討論の実施がなくなったことで、2021年は面接の配点が高くなった学校が多くありました。一方で、小論文や作文に配点を振り分けた学校もありました。

 

集団討論については、2023年以降、復活することも考えられますので記載をしていますが、2022年の都立高校推薦入試では行われませんのでご注意ください。

 

推薦入試では、面接や集団討論が行われます。塾なし受験の不安要素のひとつに、自宅学習だけでは対策がしづらい推薦入試の選抜方法が挙げられます。この部分を公立中学校でも対策し、練習が行えるようにカバーしています。推薦受験をするなら、ぜひ活用しましょう。

 

面接については、ある程度、自宅でも練習できます。将来のことや自分の長所・短所、世の中の関心事など、思春期になれば、面と向かって真面目な話をする機会が減った家庭も少なくないでしょう。親子で練習するのは少々照れくさかったようでしたが、親としては、自分や社会のことについて真剣に話す様子を見られて、子どもの成長を感じられた瞬間でもありました。

 

主に学校が作成した「面接の想定質問」から項目を選んで質問しました。入室から退室まで本番のような形式で行いました。答える内容も大切ですが、常識の範囲で、面接のマナーや声の大きさ、言葉遣いや態度などについて、練習後に、感想を述べました。本当の面接官ではありませんが、大人として中学生がどんなふうだと気持ちがよく、いい印象であるかは、親の私たちでも十分アドバイスできると思います。

 

また、姿勢や目線、くせなど、本人が気づきにくい点で、気になる部分があれば伝えてあげるとよいでしょう。

 

さらに、私が感じている息子のいいところを伝えてあげました。自分のここが長所だと自信をもって言える子どもはあまり多くないかもしれません。親がいつも感じている子どもの長所を教えてあげられるといいですね。

 

初対面の面接官に、自分をアピールすることは、そう簡単なことではありません。質問の答えも、息子が用意した答えを添削して、「もう少しこんなふうに話せるともっとよくなるのでは」などと、アドバイスしました。

 

次ページ小論文、面接、集団討論で何が問われるのか

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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