(※写真はイメージです/PIXTA)

2007年より文部科学省は小中学校の最高学年(小学6年生、中学3年生)を対象に、「全国学力・学習状況調査」を実施しています。47都道府県中、上位にランクインする地域とその理由を解説します。

都道府県別、小学生の学力調査

小学生の学力には地方自治体の施策が如実に現れる傾向があります。故に、大学進学率の統計と必ずしも近似しないことが、施策のほころびとして近年では指摘されています。

 

しかし、大学受験の出題範囲である中・高の学習内容は、小学校の教科書で教わる内容の礎となります。親の所得や家庭環境に左右されず、国の施策に則った公立校で高い学力を有する機会があることは、極めて有意義な施策であるといえます。

 

ここで、文部科学省に置かれている、国立教育政策研究所社会教育実践センターによる、図表1「令和3年度全国学力・学習状況調査」確認しましょう。

 

【令和3年度全国学力・学習状況調査】(文部科学省)

 

図表1を平均正答数の数値でランクづけすると、国語のTOP3は1位石川県、2位秋田県、3位福井県でした。4位以降は4位青森県、5位が東京都・京都府で同率です。

 

算数のTOP3は1位石川県、2位は東京都・福井県でした。4位以降は4位秋田県・富山県・京都府の同率です。

 

国語のランキング上位7件は、算数のランキングでも、青森以外はTOP6にランクインしており、青森も8位にランクインしていることから、国語算数における科目ごとの学力差は見られませんでした。

 

進学塾が充実しており平均所得の高い大都市の東京都・京都府以外は、東北地方の秋田県と青森県、北陸地方の石川県、福井県、富山県が上位を独占しています。

 

秋田県は積極的に子どもの学力向上に取り組んでおり、「少人数学習推進事業」「学習状況調査」などの施策が評価され、メディアで取沙汰にされることも多く全国のロールモデルとなっています。

 

また、青森県も平成15年度(2003年)から小学校5年生,中学校2年生の児童生徒を対象に、科目ごとの「学習状況調査」を実施しています。この調査をもとに青森県教育委員会じゃ「指導(授業)の改善」の実践研究をを地道に行っており、それが功を奏したといえるでしょう。

 

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