LGBTQ+カップルの相続問題が表面化。パートナーがのこした遺言書を無効にできる、心ない親族の一言。 (※写真はイメージです/PIXTA)

日本の法律では同性婚が認められていないため、LGBTQ+カップルが結婚を望む場合、内縁関係を選択せざるを得ません。相続の現場ではどのような問題が起こるのでしょうか。有効な生前対策と併せて、解説します。

G7のなかで唯一、同性婚が法制化されていない日本

現在の日本の法律では同性婚は認められていません。婚姻関係を結んだカップルの選択的別姓も認められておらず、法律における「家族」の定義を拡張する改正は、未だ「議論どまり」と言えそうです。

 

NHKが公式に発表している2021年3月実施の世論調査では、同性婚に「賛成」が57%、反対が37%でした。図表1をご覧ください。

 

図表1【ℚ同性婚を認可すべきと考えますか?】

 

では、「反対」「どちらかといえば反対」と回答した人(552人)はどういった理由をもっているのでしょうか。

 

図表2【同性婚に「反対の」の理由】

(※この質問は、選択肢のなかから回答者が選択する形で実施されたものです。)

 

「子どもが生まれず少子化が進むから」が36%、「結婚は男女ですべきものだから」が36%で、この2つの答えが7割強を占めています。

 

回答は選択肢のなかから選んでいるので、同じ理由を選択した人のなかでも、どういった観点からこの結論にいたったのかによって様々な着眼点が混在しているのではないでしょうか。

 

上記以外に「反対」の理由としてしばしば浮上するのは、カップルのどちらかが身体的に女性の場合、精子提供を受けて「出産」が可能になるが、そうでないカップルは不可能なため、新たな不平等が生まれてしまうというものです。

 

すなわち、不平等解消のための法改正において、新たな不平等を生んではならないという政治哲学的理論です。

 

また、精子提供、卵子提供により子どもを迎えた場合に、その子どもには血縁上の親が分からない故の、「不明瞭なアイデンティティ―」という、苦悩を生まれながらに背負わせてしまうという生命倫理的な意見です。

 

世界的に見ると、2001年にオランダで同性婚が法制化されて以降、ヨーロッパを中心に急速に拡大しました。2022年5月現在、「先進国首脳会議」メンバーのG7である、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカ、日本のなかで、いまだ認可されていないのは日本だけです。

 

「家族」の定義を拡張することに関して、現状のところ日本国憲法は極めて保守的なように見えますが、一方で、相続の領域では平成25年に、「家族」の定義を拡張する民法改正がなされています。

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