(※画像はイメージです/PIXTA)

塾に通っていれば、塾で進路相談をするご家庭も多いでしょう。塾に通わないのであれば、学校の先生たちをフル活用する気持ちでいいのではないでしょうか。学校の進路説明会に行けば、進路指導の先生と話せるチャンスがあります。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

ちょっとした不安も学校の先生と相談を

■面談の内容


 
初めに担任の先生から成績についての説明を受けた後、進路について話し合うことになります。その際、論点がずれないよう、事前にポイントを明確にしていくことが大切です。話が逸れる、雑談になってしまうと時間がもったいないからです。

 

有意義な面談にするには準備次第。必ず準備をしていきましょう。ポイントとしては、

 

①進路に対する子どもの考えを述べる
②それに対する親の考えを述べる
③先生の意見や参考になる例を聞く
④受験を検討している各高校について、質問があれば聞く
⑤具体的な勉強法やアドバイスを教えてもらう

 

などです。面談時間は限られています。できるだけ有効な時間にするために、聞きたい内容や質問は、きちんとメモしていくなど、できるだけ準備をしていくようにしましょう。

 

塾なし受験の場合、家庭内の考えを、第三者的に見る役割が担任の先生になるため、貴重な15分間になります。進路について、本人と家庭の考えがもちろん最優先されるべきですが、学校という小さな社会での息子を知っている担任の先生に話を聞くことは、進路選択をする上で、大変参考になりました。

 

受験校を考え始めた当初、息子は都外の公立高校受験も検討していたため、先生に確認しておきたいことが少し多かったと思います。手続きなどは各都道府県、各高校によって違いがあるので、先生との連携は重要です。

 

塾に通えば、塾で進路相談をするご家庭も多いと思います。塾に通わないのであれば、学校の先生たちをフル活用するくらいの気持ちでもいいのではないでしょうか。学校の進路説明会に行けば、進路指導の先生と話せるチャンスがあります。担任との面談だけでなく、進路指導や部活の顧問の先生に相談することもできるので、選択肢のひとつとして考えておきましょう。

 

担任の先生はもちろん、学校の先生は、利益とは無縁に子どもたちの未来を案じてくれる存在です。受験勉強だけで切り取って子どもを見ているのではなく、授業中、部活、給食・掃除など、3年間にわたって一日の大半を、私たち親以上に子どもと接しています。入学時からずっと成長していく姿を見ているのです。そう考えると、学校の先生は、子どもたちにとって本当に大きな存在です。

 

もちろん、多くを相談しないにしても、三者面談を経て、志望校を決定するのですから、担任の先生とのコミュニケーションは大切だと感じました。受験相談が塾任せになっている生徒が多い現状ですが、日頃から、学校の先生をもっと頼ってよいのではないでしょうか。長く進路指導に携わっている先生などは、頼りがいがあります。

 

塾なし受験のちょっとした不安を解消できるのは、学校の先生です。学校とのコミュニケーションは大切、積極的にどんどん頼っていきましょう。

 

【まとめ】
塾なし受験の助っ人は、学校の先生。先生を味方に。

 

塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター

 

 

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※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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