(※画像はイメージです/PIXTA)

塾に通っていれば、塾で進路相談をするご家庭も多いでしょう。塾に通わないのであれば、学校の先生たちをフル活用する気持ちでいいのではないでしょうか。学校の進路説明会に行けば、進路指導の先生と話せるチャンスがあります。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

担任と親子で行う三者面談で志望校決定

④『三者面談(志望校決定)』 

 

三者面談は、学校によって方針が異なります。あくまでも息子の通った市立中学の場合を参考に、紹介します。

 

■面談の回数


 
担任の先生と親子で行う三者面談。息子の中学では、中学2年までは、年に1回、1学期に行われました。3年生になると進路相談となり、基本的には年に3回、三者面談が行われました。息子は3回目の面談で受験校を決めきれなかったので、12月に2回お願いしました。

 

中3(1回目)7月
中3(2回目)10月
中3(3回目)12月初旬
中3(4回目)12月冬休み入ってすぐ(3回目で受験校を決定できずに再依頼)

 

学校によって回数は異なる場合があるでしょう。ただし、多くの公立中学校が、受験校を決める面談を12月に行うでしょう。

 

12月は最終面談時期で、受験生は受験校を決定します。息子の学校では特に、私立高校の「推薦」と併願校の確認、加えて「第一志望優遇」と「併願優遇」の受験校は、基本的に3回目の12月初旬の面談が最終リミットとなっていました。入試スケジュール表と併せて見ると、私立の単願推薦入試と第一志望優遇、併願優遇受験は、必ずこの時期に受験校の最終決定をし、学校と最終確認をする大切な面談です。

 

というのも、担任の先生は、受けもつクラスの生徒が単願推薦や併願優遇などで私立高校を受験する場合、それぞれの学校を訪問し、入試相談をする必要があるからです。これらの受験校に関しては、この時期の決定がマストでした(※新型コロナウイルスの影響を受けた2021年度は、先生の私立高校への事前訪問はなくなり、書類を郵送するのみだったそうです)。

 

私立の併願校についても、学校側は冬休み中に調査書の作成があるため、12月の面談でできるだけ最終確認をするようです。

 

12月ともなれば、多くの生徒が受験校を決定しています。都立が第一志望の受験生も、併願受験をする私立高校は決めなければなりません。ただ、この時期にまだ迷っている生徒もいます。特に、都立については直前に変更することもできますので、目標とする高校と他の高校も並行して考えられるように準備しておきましょう。

 

三者面談は、公立中学でも、希望すればそのつど、担任の先生が対応をしてくれました。息子の場合も、最終面談とされた3回目の面談で、まだ第一志望とする都立校が決まっておらず、保留にしました。その際に、再面談を依頼し、先生が提案してくださったタイムリミットまで熟慮した上で、第一志望を都立国立高校に決めました。

 

本人の将来につながる進路のことですから、焦らず、遠慮せず、考えや悩みを三者が互いにしっかり共有して、進めていくことが大切です。そのためにも、数回行われる面談の過程において、それぞれの時期で、親子の考えや学校への質問、話す内容などをまとめておいて、家庭でも準備をしていくほうがよいでしょう。

 

■最終三者面談で

 

先生 「第一志望は決まった?」

息子 「 はい、都立国立高校です。併願校は、中大附属・本郷・青学の3校です」

外部模試の結果を先生に見せながら、

「 併願優遇をせずに、一般で3校受験します。3回打席に立って、確率で合格を狙うことにしました」

先生 「 わかりました。この調子で最後まで頑張って。都立の推薦入試はどうする?」

息子 「受けてみます」

先生 「おー。過去問の小論文は国語のM先生が添削してくれるから」

息子 「はい……」

 

次ページちょっとした不安を解消は学校の先生

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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