競争力あるクリニックを作るには?「他院と差別化できる部分」はこれだけある【医師が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

競争力のあるクリニックを作るには、どうすればよいのでしょうか? 老木浩之氏の著書『開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと』(日本医療企画)より、クリニックにおける「特徴・ウリの創出」について解説します。

「ウリ創り」は開業準備段階から始まっている

■クリニックの強みとなる「ウリ」は、業者任せでは絶対にできない

開業準備で最優先すべきことは、いかに競争力のあるクリニックをつくるかということです。開業準備段階においても、開業後でも、クリニックの魅力を打ち出して競争に勝ち抜くという意識がまだまだ希薄なように感じます。クリニックは不足しているわけではないのです。また、横並びのなかから一斉に選んでもらうような平等な状況ではありません。すでに他院に通院してロイヤルティを感じている患者さんに、あなたのクリニックに来てもらうためにはどうするかを考えなくてはなりません。業者任せでは絶対にできないことがクリニックの強みとなる「ウリ」を創ることなのです。

 

ウリという意識がなくても、医者が開業の準備段階で最初に頭を悩ませることは立地・開業場所です。これは通院の利便性という大きなウリになります。開業支援業者が立地の重要性をことさら強調するのは、彼らがウリとして立地しか提案できないからです。そのため、あたかも立地ですべてが決まるという印象を与えていますし、そのことが逆にウリを創るという発想を医者に持たせない原因にもなっていると私は感じています。

 

業者はウリを創れないばかりか、開業準備段階でウリを創るための新しい工夫を医者が提示しても、通常とは違う業務を検討せねばならなくなるので、むしろ否定的になることが少なくありません。つまり、開業準備の段階から医者自身がウリを創るという強い意志を持たないと、クリニックの特徴づくりは成立しないということです。

 

■節約重視で開業準備をすると「凡庸なクリニック」になる

また、ウリの創出に強く影響するのはコストです。開業準備のあらゆる面で節約を考えることはとても重要です。しかし、節約だけを最優先して必要最小限で準備を進めてしまうと、各診療科で医療機器、装備、そして構造や広さも必然的に決まってくるので、どこも似たようなクリニックになってしまいます。

 

もちろん、本質は医療です。凡庸なハード面をリカバーするだけの優れた治療効果、満足度の高い対応を提供できる自信のある人はそれでよいのかもしれません。しかし、そうでない人は、患者さんの価値観は千差万別でどこに魅力を感じてもらえるかはわからないという前提で、少しでも便利な構造、快適な空間を目指してこだわり抜き、ウリの1つとすることを目標にしていただきたいのです。

医療法人hi-mex 理事長 

1983年、近畿大学医学部卒業。神戸市立中央市民病院副医長、近畿大学附属病院耳鼻咽喉科講師、医療法人生長会府中病院部長を経て、2001年、大阪府和泉市にて耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院を開業(のちに医療法人化)。

その後、2つの分院を開設(2011、2019年)。2016年には第13回耳鼻咽喉科短期滞在手術研究会の会長を務める。他に泉州耳鼻咽喉科地域医療研究会を主催。耳鼻咽喉科専門医、医学博士。著書に『専門医のお医者さんが語るQ&A中耳炎』(2000年、保健同人社)がある。

著者紹介

連載開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと

本連載は、老木浩之氏の著書『開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと』(日本医療企画)から一部を抜粋し、再構成したものです。

開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと

開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと

老木 浩之

日本医療企画

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