2~3時間待ちの診療体制はアウト!患者に選ばれるクリニックの「待ち時間対策」 (※写真はイメージです/PIXTA)

患者が診察室に入るまでの「待ち時間」をなくすことはできません。しかし待ち時間を短縮する対策を講じることで、患者満足度の低下を防ぐだけでなく、診療や運営においてさまざまなメリットが期待できます。老木浩之氏の著書『開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと』(日本医療企画)より、「待ち時間対策」について見ていきましょう。

診察室に入るまでの「待ち時間」を短縮するメリット

待ち時間対策は非常に重要です。2~3時間待ちの診療体制は許されないという意識を持っておく必要があるでしょう。一方で、待ち時間とは何かを正しく捉えることも非常に大切です。待ち時間対策を推し進めることによって、クリニックの強みやウリが損なわれては本末転倒だからです。

 

待ち時間は、受付処理待ち、診察待ち、検査待ち、会計待ちと、あらゆるフェーズで発生します。そのため、広義の待ち時間対策とは、診察室内での1人当たりの時間短縮に代表される、あらゆる業務の時間短縮・効率化のことになります。そして、狭義には、診察室に入るまでの時間短縮の工夫を指します。ここでは、後者を待ち時間対策と定義づけて話を進めます。

 

待ち時間の短縮は不満要因を軽減させ、患者満足度の低下を防ぐ大きな効果が見込めますが、それ以外にも診療や運営においてさまざまな効果があります。まず、待合室で立って待つ人や駐車場待ちの防止につながります。また、待ち時間が長いと対応する職員や医師もストレスを感じますが、それに伴うサービスレベルや医療内容の劣化を防ぐことにもつながるのです。そして、終業時間が早くなると、職員満足度が上がり、離職率の低下に寄与します。最終的には増収や人件費の軽減にも有効なのです。

待ち時間対策の考え方

待ち時間をなくすことはできませんし、待ち時間のないクリニックは潰れかけのクリニックです。待ち時間対策として業務の効率化や時間短縮は大切ですが、待ち時間は不可避という前提で対策を考えていきましょう。待ち時間対策の考え方には次の4つがあります。

 

①待ち時間を減らす(来院の集中時間緩和を含む)

②待ち時間の情報をリアルタイムで正確に提供する

③待ち時間を苦痛なく快適に過ごせるようにする

④待ち時間の過ごし方に選択肢を提示する

 

①〜④について具体的な対策を解説します。

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    医療法人hi-mex 理事長 

    1983年、近畿大学医学部卒業。神戸市立中央市民病院副医長、近畿大学附属病院耳鼻咽喉科講師、医療法人生長会府中病院部長を経て、2001年、大阪府和泉市にて耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院を開業(のちに医療法人化)。

    その後、2つの分院を開設(2011、2019年)。2016年には第13回耳鼻咽喉科短期滞在手術研究会の会長を務める。他に泉州耳鼻咽喉科地域医療研究会を主催。耳鼻咽喉科専門医、医学博士。著書に『専門医のお医者さんが語るQ&A中耳炎』(2000年、保健同人社)がある。

    著者紹介

    連載開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと

    本連載は、老木浩之氏の著書『開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと』(日本医療企画)から一部を抜粋し、再構成したものです。

    開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと

    開業する医者の9割が知らないクリニック経営で本当に大切なこと

    老木 浩之

    日本医療企画

    これを読まずに開業してはいけない! 院長の想いを具体化した特徴ある診療内容、競合を寄せ付けない患者サービスを実現する方法とは? <主な内容> ・患者視点に立った「特徴」「ウリ」のつくり方 ・信頼できる業者を…

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