(※写真はイメージです/PIXTA)

中高一貫校の子を持つ親からよく聞かれる質問の一つが、「勉強に関係ないマニアックな知識ばかり集めている」というもの。しかし、中高一貫校に通う生徒の難関大学現役合格をサポートしてきた塾講師・乾俊和氏は、「好きを学術的に掘り下げる子は確実に合格していく」と語ります。向上心は好奇心から生まれるもの。「勉強以外の知識に熱中する子」や「勉強に興味を持てない子」が難関大学に現役合格するためのポイントを見ていきましょう。

雑学を楽しめる子は伸びる

■高2秋から受験勉強を始めて京都大学に現役合格した「虫博士」

「うちの子、勉強はほったらかしで虫のことばっかり詳しくて…」そんなふうにぼやきながら、相談に来た親がいました。聞けば、虫ばかりを捕まえては家に持って帰ってくるそうです。

 

「この夏は琵琶湖のあたりまで行って、虫を捕ってくる。それが終わったら勉強を本気でするから」と高2の夏休み前に宣言し、秋から本格的な勉強を始めました。もともと理系に強い学校に行っていたこともあり、彼の課題は英語と国語でしたが、嫌いだと公言していた暗記にも時間を使うようになり、1年後の高3の夏には志望校判定模試でA判定を取りました。もちろん受験も成功し、現在、京都大学の工学部に在籍しています。

 

■「好き」を学術的に掘り下げる子は確実に合格する

大学受験の勉強を本気になって持続的に頑張れるのは、せいぜい2年です。能力値が高く、適切な指導をすれば1年で東大や京大に合格する生徒は少なくありません。虫捕りで鍛えた探求力と集中力が合格の原動力だったと考えています。森の中を一日中歩き回って鍛えられた体力も受験では役立ちました。

 

ある時は、世界の兵器や戦争の歴史、軍事技術などに異様に詳しい生徒を指導したことがあります。月刊誌『MAMOR』(扶桑社)を開きながら、何度も彼の話を聞いたことがあります。防衛省や自衛隊の広報誌に興味を持って読んでいるのを見たのは、先にも後にも彼だけです。東大理Ⅲに現役で受かる子はこんな感じなんだと当時思ったものです。

 

好きを学術的に掘り下げる子は確実に合格していきます。集中力と探求力が重なった時のパワーのすごさは何度も目にしてきました。数学オリンピック、物理オリンピックに挑戦する子どもや、日本史・世界史が好きで毎回歴史検定を受験する子どもたちです。こうした子どもの親はそうでない普通の親よりも我慢が必要です。受験勉強に力を入れ始めるのは他の子どもよりも遅い場合が多いからです。

 

⇒知的好奇心が探求力・集中力を鍛える

 

■夢中になっている時は声を掛けない

夢中になっている時は、声を掛けないようにしてください。集中力を鍛えていると考えて見守ることです。声を掛けると、集中力が身につかない子どもになってしまいます。ひと段落ついた時に「すごく集中していたね」と肯定的な言葉は効果的です。

次ページ「勉強に興味がない子」にも知的雑学が役立つ

※本連載は、乾俊和氏の著書『具体的すぎる難関大学現役合格メソッド40』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

中高一貫校生徒の親が知っておくべき 具体的すぎる難関大学現役合格メソッド40

中高一貫校生徒の親が知っておくべき 具体的すぎる難関大学現役合格メソッド40

乾 俊和

幻冬舎メディアコンサルティング

勉強への意欲がアップする! 定期テストや模試の成績も上がる! 東大合格も夢じゃない! 塾講師として中高一貫校に通う子どもたちを約30年間サポートし、学校の最下位グループから東大理IIIや京大医学部に進学させた実績…

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