買わずにすんだ分の資金は「使っちゃダメ!」
株価が高いときには買わない、あるいは売る、というルールを決めるわけですが、当然ながらその月は贅沢をしていいということではありません。買わずにすんだ分の資金や売った代金は、生活費とは別の口座でしっかり貯めておく必要があるわけです。
そうでないと、多く買うべきときに生活費が足りなくなり、悲惨な目に遭いかねませんから、そこは意思の力を強くもち、ぜひともしっかり貯めておくようにしましょう。
「老後資金」として取り崩すときは、どうすればいい?
現役時代は目標残高を決めて毎月の購入額をルール化するわけですが、老後に資金を取り崩す場合も同様の工夫が可能です。
毎月の目標残高を決めるのはチョッと勇気が要りますが、たとえば30年後にゼロになるように、毎月目標残高を1万円ずつ減らしていくわけです。
残高が目標残高よりも多い月は、株価が高いので、多く売りましょう。その分は、退職金の取り崩しをせずにすむわけですね。一方で、残高が目標残高よりも少ない月は、株式投信の取り崩しをせずに、退職金をその分だけ多く取り崩して老後の生活資金に充てる、ということをルール化すればいいわけです。
そうすれば、株価が高いときは多く売り、株価が安いときには売らない、ということが比較的簡単に実現できるはずですね。
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塚崎 公義
経済評論家
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