株式投資、プロと真っ向勝負したところで…
株式市場では、プロとアマが真剣勝負を繰り広げているわけですが、経験も情報量も資金力も圧倒的にプロが優っているので、アマが簡単に勝てるわけではありません。
投資初心者のなかには「株価が上がり続けているから、急いで買わないと!」などと考えて高値掴みをする人が少なくありませんが、そもそも初心者が自分で判断して勝てると考えること自体が危険です。
いまの株価は、プロの半分が上がると思って買い注文を出し、プロの半分が下がると思って売り注文を出している結果として成立しているわけですから、株価が上がるか下がるか、初心者に予想できるはずがないのです。
幸い、株式投資の期待値はプラス(確率的には儲かる)ですから、老後資金を株式投信の積立投資で運用すれば利益が得られる可能性が高いですし、小遣いでバクチを楽しもうと思う人には「カジノよりは勝率は高い」といえますが…。
投資しないプロも多い「あの領域」
もっとも「小型株市場」であれば参加するプロが少なく、アマ同士の勝負となり、大型株市場よりはるかに戦いやすい可能性はあります。
プロは、投資に際してさまざまな調査を行います。調査のコストは、将来の株の売却益で回収しようと考えているわけです。大型株を大量に購入して多額の売却益を得て、コストを回収することを目指しているわけですね。
ところが小型株の場合、売買している投資家が少ないため、プロが大量の買い注文を出すと、それによって値段が跳ね上がってしまう可能性が高いですし、売り注文を出すと大幅に値下がりしてしまう可能性が高いので、プロが儲けるのは容易ではありません。
小型株を少量買うことは可能ですが、そうなると将来期待できる売却益が小さく、調査等のコストが回収できない可能性が高いので「小型株は調査しないし、売買もしない」というプロが多いのです。
それはつまり、小型株のなかには割安で放置されている銘柄が存在しそうだ、ということを意味しています。「プロが調査すれば買いたくなるような安い値段で取引されているが、プロが調査しないのでだれも買わない」というわけです。アマの多くは、その銘柄にの名前も知らないでしょうから。
アマにとって、そんな銘柄は狙い目でしょう。小型株を丹念に調べて成長しそうな株を買っておけば、予想どおり成長して利益が増え、配当が増えるかもしれませんし、会社が成長するにつれてその銘柄を知る投資家が増え、「割安だから買おう」という人が増えれば、株価が上昇するかもしれません。