企業が儲かれば、投資家も(期待値として)儲かる
企業が儲かれば、株主も期待値として(確率的には)儲かります。配当が受け取れますし、内部留保の分は1株あたり純資産を増やすことで「妥当な株価水準」を押し上げる効果をもつからです。
ただし、あくまでも期待値ですので、企業が儲かっても株価が下がって損をする可能性はあります。期待値がプラスであっても、1銘柄だけを持っていたのでは、その企業が運悪く没落してしまうという可能性もあるからです。
多くの銘柄の株を買ったとしても、やはり損をする可能性はあります。買った日が、偶然株価が高い日で、そのあと株価が暴落した、といったことも起こりかねないからです。
「銘柄分散」と「時間分散」で、着実な収益を狙おう
株式保有が確率的に儲かるのであれば、多くの株式を少しずつ買えば「平均すれば儲かった」といえる可能性が高いでしょう。100銘柄の株を買えば、全部の企業が没落してしまうことは考えにくく、高い確率で半分以上の企業が成長を続けて、100社平均の利益は増加していくでしょう。
たまたま投資した日が株価の高い日であった、といった不運を避けるためには、毎日少しずつ株を買えばよいのです。毎日でなくても、何回かに分けて買うということですね。
ひとつの銘柄の株を一気に買えば、「その会社が偶然成長し、偶然その日が株価の安い日だったので大儲けができた」という可能性もありますが、反対に大損をする可能性もあります。
大切な老後資金等の運用に際しては、大儲けを狙うのではなく大損を避けて安全運転を心がけることが大事ですから、多くの銘柄を、時間をかけて少しずつ買う、というのがよいでしょう。具体的には投資信託の積み立て投資が簡単で安全だ、と筆者は考えています。
本稿は以上ですが、投資は自己責任でお願いします。なお、本稿は筆者の個人的見解です。また、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。
筆者への取材、講演、原稿等のご相談は「幻冬舎ゴールドオンライン事務局」までお願いします。「幻冬舎ゴールドオンライン」トップページの下にある「お問い合わせ」からご連絡ください。
塚崎 公義
経済評論家
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】