「かなり」「少し」を連発する人は赤字社員
社会人であれば、「数字」を意識しながら仕事をするのは、基本中の基本です。しかし残念なことに、数字にまったく興味のない社会人がたくさんいます。このようなタイプの人間を、私は「赤字社員」と呼んでいます。
赤字社員は、日常の会話からも簡単に見分けることができます。たとえば、「かなり増えています」などと、「かなり」を連発する「かなり君」。さらには、「少し減っています」などと、「少し」を連発する「少しちゃん」。そして、「かなり君」や「少しちゃん」の話を聞いて、「そっかー、かなり増えているのか~」と、すぐに伝染される「かなり君2号」たち。
このような人たちは、感覚的にしか発言できないため、話に具体性がないのが特徴です。一方、ゲーム感覚で数字を見ることのできる人、通称「黒字社員」もいます。では実際に、2人の会話を見てみましょう。
・上司と赤字社員の会話
赤字社員:ただ今オンライン商談が終わりました!
上司:今日の営業は、どんな感じだった?
赤字社員:(ギクっ)頑張ってアポ取りしていたんですけど……。
上司:いつも「頑張ってます!」って言ってるけど、売上がほとんどあがらないじゃないか。今日は何件電話したんだ?
赤字社員:(やばい、Twitterで時間つぶしてたしな~)え~っと数えてないですけど、かなり電話しました。
上司:それで、見込みがありそうなところはあったのか?
赤字社員:まあ、少しは……。
上司:お前の売上目標は150万円だけど、前月は売上30万円しかなかったよな? 今月は大丈夫なのか? どれくらいの売上を見込んでるんだ?
赤字社員:え~っと、前月よりは、かなりいい感じなので……(汗)。とにかく全力で頑張ります!
・上司と黒字社員の会話
黒字社員: ただ今オンライン商談が終わりました!
上司:今日の営業は、どんな感じだった?
黒字社員:今日は商談が2件ありまして、1件は40万円の契約もらいました。もう1件は、他社と相見積もりを取りそうなので、ちょっと時間がかかりそうです。
上司:そうか! おめでとう!
黒字社員:ありがとうございます! それから2件の商談の合間に、アポ取りで50件電話したんですけど、5件は話を聞いてもらえました。3件は見込みアリですね。
上司:今月もなかなか調子が良さそうだな。前月は売上200万円達成したけど、今月も200万円いけそうか?
黒字社員:今日の契約で、今月170万円になりました。あと、月末までに商談のアポが4件あります。1件40万円、半分の2件で契約もらったとして250万円ってところでしょうか。(上司に対して)250万円達成で賭けますか?(笑)
このように、何気ない会話から、赤字社員と黒字社員を見抜くことができます。しかし、これは営業マンに限ったことではありません。普段から数字を扱っている経理の人間の中にも、意外と赤字社員は潜(ひそ)んでいます。
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