「米ドル/円」乱高下も「120~125円」で落ち着くといえる理由 (※画像はイメージです/PIXTA)

怒涛の米ドル高/円安が進んだ3月。2月まではおおむね114円〜116円の狭いレンジで推移していた米ドル/円が、突如円安に振れた要因とは……また、4月の米ドル/円はどのような推移をみせるのでしょうか、FX開始直後から第一線で活動している、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏が考察します。

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「4/5~4/11のFX投資戦略」のポイント

[ポイント]​

・3月の米ドル/円は一気に約10円もの急騰となった。ただ、月足チャートの長い「上ヒゲ」は、さすがに「怒涛の米ドル高・円安」も一息つく可能性があることを示唆。

・一方、米ドル/円は株安でも最近下落リスクが限定的。米金利は「上がり過ぎ」修正の低下リスクあるものの、インフレ対策の利上げにもかかわらず景気回復に著変ない中では、「米金利低下=米ドル安」も限られそう。

・4月の予想レンジは、120~125円中心か。

3月にみられた「怒涛の円安」の振り返り

3月の米ドル/円は一気に約10円もの大幅な上昇となり、一時は2015年以来の125円を記録しました。米ドル/円は今年に入り2ヵ月以上も114~116円中心の小動きが続いていましたが、その小動きを米ドル「上放れ」となったことで勢い付いた影響があったでしょう。

 

それにしても、そんな米ドル/円の急騰でありながら、日米金利差とほぼ重なりあっての推移となっていました(図表1参照)。その意味では、単に長く続いた小動きの反動で勢い付いただけでなく、基本的には米金利の上昇が続き、日米金利差米ドル優位が拡大したことに追随した結果でもあったと言えるのではないでしょうか。

出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成
[図表1]米ドル/円と日米10年債利回り差(2021年10月~) 出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

 

ところで、このように米ドル/円が大きく上昇する中で、118.6円程度といった2016年の「トランプ・ラリー」と呼ばれた米ドル高大相場で記録した米ドル高値を更新しました(図表2参照)。

 

これを受けて、チャート的には、その前の重要な米ドル高値、2015年に記録した125円を目指す流れとなったわけですが、実際の米ドル/円の値動きは、そんなチャートの基本通りの展開だったとも言えそうです。

出所:マネックストレーダーFX
[図表2]米ドル/円の月足チャート(2015年~) 出所:マネックストレーダーFX

 

では、そんな3月の米ドル/円急騰を受けて、4月はさらに米ドル高・円安が進むのか否か。まずテクニカルな観点からすると、さすがに1ヵ月で10円もの「怒涛の米ドル高・円安」となったこともあり、ひとまず一服する可能性もありそうです。

 

3月の米ドル/円の月足チャートを見ると、3円以上といった比較的長い「上ヒゲ」となりました。月足チャートの「ヒゲ」とは、月中の高安値と月末引け値の差のことですが、経験的に長い「ヒゲ」を残した高安値の更新には数ヵ月以上といった具合に長い時間がかかる傾向がありました。

 

たとえば、いわゆる「コロナ・ショック」が起こった2020年3月は、当初米ドル急落となったものの、その後は一転して米ドル急反騰となった結果、上下に長い「ヒゲ」を残すところとなりました(図表2参照)。この2020年3月に記録した米ドル安値は、その後今に至るまで更新されず、米ドル高値の更新にも1年以上も要するところとなったのです。

 

以上からすると、3月に記録した125円近辺の米ドル高値を大きく超えていくまでには時間がかかる可能性もありそうです。であれば、逆に米ドル/円は下落リスクが拡大する可能性もあるのでしょうか。

 

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マネックス証券  チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ FX学長

大手の投資情報ベンダーの編集長、社長などを歴任し、国際金融に関する情報発信の分野で活躍。 機関投資家に対するアナリストレポートを通じた情報発信はもとより、近年は一般投資家および金融機関行員向けに、金融リテラシーの向上を図るべく、「解りやすく役に立つ」事をコンセプトに精力的に講演、教育活動を行なっている。 2011年からマネースクエアが主催する投資教育プロジェクト「マネースクエア アカデミア」の学長を務めた。 書籍執筆、テレビ出演、講演等の実績も多数。

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著者紹介

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