(写真はイメージです/PIXTA)

本記事では、企業法務に詳しいAuthense法律事務所の西尾公伸弁護士が、企業におけるメタバース活用のメリット・デメリットについて解説していきます。

Fortnite(フォートナイト)

Fortnite(フォートナイト)とは、バトルを行ったり自分の島をつくったりと、仮想空間上でさまざまな体験ができるゲームです。

 

仮想空間上でイベントを開催することもでき、最近では歌手の米津玄師さんがライブイベントを開催したことでも話題となりました。

 

VRChat

VRChatとは、仮想空間内でアバターが自由に行動することや多人数でのコミュニケーションを取ることなどができるソーシャルVRプラットフォームです。一定時間以上をプレイしたユーザーであれば、誰でも自作のバーチャル空間である「ワールド」を公開することができます。

 

仮想空間内には企業が出店するケースもあり、日産自動車株式会社がすでに仮想空間内にギャラリーを公開しています。今後ますます活用する企業が増えると予想されるメタバースの一つです。

メタバースをビジネスで活用するメリット

企業がメタバースを活用することには、さまざまなメリットが存在します。
代表的なメリットは次のとおりです。

 

新たなビジネス創造のチャンスとなる

メタバース上でのビジネス展開はまだ前例が多くない一方で、その展開方法は無限大です。アイデア次第では大きな話題となるほか、新たなビジネスを創造することにつながります。

 

たとえば、日産自動車株式会社がVRChat上でギャラリーを出店したり、アーティストがメタバース空間上でライブイベントを開催したりするなど、メタバースを積極的にビジネスに活用する企業が登場しています。

 

メタバースで余暇を過ごす人が増えれば増えるほど、実在の店舗出店と並行してメタバース上での店舗出店や広告の出稿を検討する企業が増加していくことでしょう。

 

感染症蔓延時でもビジネスへの影響を最小限に抑えられる

感染症の蔓延など、予期せぬリスクは今後またいつ訪れるのか、誰にも予想できません。
現実世界でビジネスをおこなう以上は、感染症などによる影響を常に意識しておく必要があるでしょう。

 

一方で、メタバース空間であれば現実の接触を避けることができるため、今後新たな感染症が蔓延した際などであってもビジネスの継続がしやすくなります。

 

場所を問わず働くことが可能となる

コロナ禍によりオンライン会議が普及したことで、すでに場所を問わず働くことが可能となっています。

 

しかし、Zoomなどのオンライン会議システムは目的を持った会議には適する一方で自然なコミュニケーションが取りづらいなど、課題も散見されました。

 

そこで、たとえばメタバース空間上にオフィス空間を設けてその仮想のオフィスにスタッフのアバターが出勤する形態を取るなどすれば、オンライン会議システムと比較してコミュニケーションが取りやすくなるといえます。

 

このように、遠隔地にいるスタッフなどとの円滑なコミュニケーションのためにメタバースを活用する企業も増えていくことでしょう。

 

次ページメタバース導入前に知っておくべきこと

本記事はAuthense企業法務のブログ・コラムを転載したものです。

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