
職場のめんどうくさい上司に「信頼されよう」と考えること自体が、やってしまいがちなNG対応の1つです。職場はあなたと上司の関係性だけで成り立っているわけではありません。信頼を得るべきは、困った時に味方になってくれる周囲の人たちです。産業医の井上智介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。
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信頼を得るべきは周囲の職場の人たち
■めんどくさい上司に信頼される必要はない
「めんどくさい上司への対処法は分かったけど、これらを実践したら信頼関係が崩れてしまうのでは?」と不安になったあなた、そもそも「信頼されよう」と考えること自体が、めんどくさい人にやってしまいがちなNG対応の1つです。
信頼関係とは、まずはこちらが相手を信頼することから始まります。
いくら信頼関係が重要といっても、その目的のためだけにめんどくさい上司を信頼するのは、かなりの精神的苦痛を伴うはずです。
仮に信頼を得ることができたとしても、周囲から「あの人と同じ考えなのか」と思われることで、孤立してしまうこともあるでしょう。
それではどうしたらよいかというと、めんどくさい上司以外の人の信頼を得られるように行動すればよいのです。
職場は、あなたと上司の関係性だけで成り立っているわけではありません。
信頼を得るべきは、困った時に味方になってくれる周囲の人たちなのです。
あなたの職場にも信頼されている人がいると思いますが、周囲から人格者として信頼を得ているのは、人が嫌がる仕事を率先して行っている人だと私は考えています。
私たち医師の世界にも、腕は一流でも、看護師からは全く信頼されていない医師はたくさんいます。
高い技術や輝かしい業績を持っていれば、上司からの期待や信頼を得ることはできるでしょうが、現場で自分に力を貸してくれる部下や同僚の信頼は、それだけでは得られないのです。
誰からも信頼されている医師は、普段からめんどくさい仕事を引き受けていたり、自分をサポートしてくれる人たちを大切にしています。
確かな技術を持っていることは、プロとして仕事をする上での大前提ですが、人間として信頼され、「あの人ならサポートしたい、協力したい」と思われる人になるためには、そうした思いやりが欠かせないのです。
こういうと、打算的に聞こえるかもしれませんが、誰にでも丁寧に接すること、えり好みせず仕事を引き受けることなどは、あなたにとってはごく当たり前のことかと思います。
そのようなあなたは、特に意識せずともすでに周囲の信頼を得ているはずです。めんどくさい上司に振り回されず、今後も引き続き、周囲との信頼関係を深めていきましょう。
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