「仕事の悩みの8割は人間関係」は本当か?【産業医の解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

職場のストレスは大半は「職場の人間関係」だと1万人以上のビジネスパーソンをの相談を受けてきた産業医が語ります。なぜ多くが職場の人間関係で悩んでいるのでしょうか。産業医の井上智介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

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避けたいけど避けられない! 職場の人間関係

自分に都合の悪いことは無視する上司、失敗した時に言い訳ばかりする部下、噂や陰口が大好きな同僚、理不尽な要求を突き付けてくる顧客……。

 

本連載を読んでくださっているあなたの周りには、こうした「めんどくさい人」がいるのではないでしょうか。

 

厚生労働省が発表した「平成30年度 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、職場のストレスは3つに分類できるとされています。

 

それは「仕事の量」「仕事の質」「人間関係」です。

 

私は産業医として1万人以上の方々のご相談を受けてきましたが、3つのうち仕事の量や質で悩んでいる方は非常に稀です。

 

なぜなら、仕事の量や質は、周囲に相談することで配慮してもらいやすいため、産業医に頼らずとも解決できる場合が多いからです。

 

それに対し、解決が難しく、長期間苦しんでいる方が多いのが人間関係です。

 

「仕事の悩みの8割は人間関係」とも言われるほどですが、なぜ職場の人間関係で悩んでいる方が多いのでしょうか。

 

それには2つの理由があります。

 

●相手がいることだから、簡単には変えられない
●人間関係が固定化しているから

 

人間関係は、仕事の量や質のように目に見えない分、上司に相談しても個人的な問題とみなされる場合がほとんどです。

 

そのため、「相手を変えようと努力したのですが……」とおっしゃる方もいますが、ダイエットしよう! と決意してもすぐ揺らいでしまうことがあるように、そもそも人は簡単には変われません。

 

周囲の協力を得ようにも、すべての人の要望を聞き入れていたら組織として成り立たないという会社の言い分もあり、「1人のために配慮することはできない」と結局スルーされてしまうことが少なくありません。

 

さらに解決を難しくしているのは、人間関係が固定化していること。

 

社員数10名以下の企業はもちろん、比較的規模が大きい会社でも、部署内で人間関係が完結していて苦手な人を避けられないのが現実です。

 

企業によっては、1度であれば部署異動の要望を聞き入れるという制度を設けていることもありますが、本人が希望する仕事ができるか、異動先の人間関係がうまくいくか分からないといったリスクもあります。

 

このような理由から、職場の人間関係によって悩み続ける人が多いのです。

 

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産業医 精神科医 健診医

島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、精神科医としては外来でうつ病などの精神疾患の治療にあたっている。その一方で、多くの人に「おおざっぱに笑ってラフに生きてほしい」という思いを込めてブログやTwitter などでも積極的に情報発信を行っている。著書には『ストレス社会で「考えなくていいこと」リスト』(KADOKAWA)や『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(大和出版)などがある。

著者紹介

連載「仕事の悩みは人間関係が8割」職場の心理学

※本連載は井上基介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

職場のめんどくさい人から自分を守る心理学

職場のめんどくさい人から自分を守る心理学

井上 智介

日本能率協会マネジメントセンター

「仕事の悩みは人間関係が8割」だといいます。 職場ではさまざまな人と関わる必要があり、仕事の関係上、自分が人間関係を選ぶことも難しい。自分に都合の悪いことは無視する上司、融通がきかない部下、承認欲求が強く、自己…

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