GDPの拡大が期待できる国の株式に投資することは、中長期視点で有利だといえますが、なかでも成長著しいフィリピンの株式市場は、世界でも注目されているマーケットのひとつです。フィリピン株式投資、その魅力を一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクター、家村均氏が解説します。

日本の高度成長期と一致する現状のフィリピン

 

GDPは国の経済を見る指標としてはもっとも一般的で、国の経済力を表しており、このGDPの伸び率が、その国の株式市場は連動しているといえます。実際に投資する場合は、グローバル企業もあるため、GDP以外の要素も市場に影響を与えますが、基本的にはGDPの成長が予想される国が、株式市場も成長すると考えられます。

 

インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピンなど東南アジアの国々は、どの国も経済成長的に魅力的で「世界経済の成長センター」ともといわれていますが、そのなかでもフィリピンのGDPの成長率は高く、コロナ前の成長率は6%から6.9%と非常に高い水準で成長を遂げています。

 

2020年はコロナの影響が強く、大幅なマイナス成長となってしまいましたが、コロナで経済が落ち込んでいるいまが、株を安値で仕込むチャンスだともいえます。

 

GDPの伸び率を長期的にみてみると、過去10年間で、フィリピンはGDPが3倍になりました。数年間好調でまた下がる、といったことではなく10年という長い期間、安定的にGDPが成長を続けているという事実が、フィリピンの経済基盤の強さを証明しているといえます。

 

そのため、コロナによるマイナス成長があっても、多くの専門機関が、今後は従来の成長軌道に戻ることを予想しており、実際、2021年のGDPは6.5%台にまで回復ました。2022年は本格的な回復が見込めるでしょう。

 

長期的な予想としては、PWCの作成したGDPランキングでは、基本的に6%から8%の成長が予想されており、それだけのポテンシャルを秘めているといえます。

 

世界のGDPランキングでも、現在は28位ですが、この先の成長によって順位を上げ、2050年には19位まで上昇すると予想されています。

 

フィリピンの現在の経済状態は、株式の時価総額や、インフラの整備状況から、日本の1970年代初頭と同じレベルだといわれています。日本は1964年の東京オリンピックの前年、1963年から高度経済成長期が始まったとされており、1970年代初頭にドライブがかかったとされています。そこからバブルの最高値をつけた1989年12月の時点で日経平均株価は17倍、バブル崩壊後の失われた30年では最高値を更新できず、3万円が水準だとしても、12倍になっています。

 

フィリピンでは、GDPは10年間で3倍になった一方、株価はこれまでの30年間で平均株価は7倍にしかなっていません。フィリピンが今後、日本の高度経済成長のような成長を迎えるとすると、株価も大きく成長する余地があるのではないかと考えられます。

 

■動画で「フィリピンの永住権」について詳しくみる

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

■入所一時金が1000万円を超える…「介護破産」の闇を知る

 

■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧