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中小企業が伸び悩む4つの典型的なパターン
現場に深く入り込んだうえで課題を抽出し、クライアント企業と一緒になって課題解決をしていくコンサルティング手法を「ハンズオン型」コンサルティングといいます(『中小企業の経営を劇的に改善「ハンズオン型コンサルティング」とは何か?』参照)。
ハンズオン型コンサルティングは、実際にどのような方法で中小企業の課題を解決していくのでしょうか。
中小企業が成長の踊り場へと至る典型的なパターンを前提としています。
①「モグラたたき」パターン
トップダウン傾向が強く、気合根性論が語られやすい。社員の能力差が待遇に反映されないうえに全体的に待遇が悪いため、優秀な社員が不満をもち退職するか手を抜き始め、組織力が大きく損なわれる。社員は必死に頑張っているが、能力が低いため同じようなトラブルが頻発し、改善も進まない。
②「悪しき平等主義」パターン
トップダウン傾向が強く、イエスマンが重宝される。社員の能力差は待遇に反映されないが全体的に高待遇なため、能力の低い社員が辞めなくなる。「やってもやらなくても一緒なら、やらないほうが得」と考える社員が増え、やっているふりを演じる社員が増えていく。ぶら下がり社員が多い。
③「笛吹けど踊らず」パターン
トップダウン的な要素は少なく待遇も良いため、表面的な社内の雰囲気は良い。指示には従順に対応するが、能力が低いので結果を出すことができない。改善提案が数多く実行されるが、経営者や幹部からの叱咤がないため、新しい提案→実行→失敗→反省なしで新しい提案……と無駄が繰り返される。組織は一体感を失い、バラバラな状態になりやすい。
④「迷走する組織」パターン
経営者も幹部社員も当事者意識が薄くなっている。体制やルールや責任者が、頻繁に変わるのが特徴。都合よく捻じ曲げられた報告が横行しだし、経営者は、現状をまったく掌握できない状態になる。すべてが悪循環している組織。
これらのパターンにはすべて、危機が近づいていることを示す予兆が存在します。これらの予兆が気づかれないまま放置された状態が続いてしまうと、やがて本物の危険が首をもたげてくることになります。理想は予兆の段階で問題をつぶすことです。
とはいえ、予兆の段階で危機意識をもつのは、決して簡単なことではありません。それはどんなに優秀な経営者でも、どんなに優秀な社員でも、変わるところがありません。内部の危機を内部の人間が認識するのは難しいことであり、だからこそ、コンサルティングという外部の目が必要になってくるわけです。
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