定期テストの結果はどうやって判断すればいい?
中学時代の苦手科目は大学受験まで悪影響をもたらします。
というのも国公立大学を受験するにあたっては、共通テストの受験が必須です。比較的やさしい問題で作られる共通テストでは、弱点科目があると高得点は望めません。ボーダー(その点数を取った受験者の50%が合格した点数)は、東大や京大・国公立大医学部では86~89%にもなります。点数のぶれやすい国語で失敗すると一発アウトになりかねません。
共通テストでは、英数ではなく国語、理科、社会が重要なのです。中学時に国語・社会は捨て科目という意識を一度持ってしまうと、共通テストで高得点は望みにくくなります。
⇒捨て科目を作らない。国語、社会を軽視しない
■各教科ごとの点数より「総合点が伸びたかどうか」が重要
成績は、全教科の総合点と全教科の平均点の総合点との得点差で見る定期試験では、教科によって点数に波があるのが普通です。「前回は英語が良かったが、数学がダメだった」「代数は平均点以上だが、幾何は思うような点数が取れなかった」ということが常に起こります。
もちろん一つひとつの教科での出来不出来は気になりますが、大切なのは総合点が前回と比べてどうであるかです。仮に英語が悪くても、社会が良くて子どもの全教科の総合点が、全体の全教科の平均点の総合点よりも、前回よりも良ければ心配する必要はありません。体調が悪かったとか、試験範囲を間違えていたとか、理由がはっきりとしていれば、大丈夫です。もちろん、ここは改善すべきですが、全体として見れば前回よりも良かったことを認めてあげてください。大学入試でも合計点で合否が決まります。学校の試験結果も、同じ見方をするのが正解です。
⇒定期テストは総合点で判断する
難関大学を目指すなら「学校内の順位」も重視
日本社会では平均を良しとする風潮があり、子どももその例外ではありません。みんなと一緒であれば、一安心と考えてしまいがちです。上位20%と下位20%を除いた60%の多くが少なからず以下のような意識を持っています。
①学校の勉強よりも塾の勉強を重視
②学校の勉強の優先順位が低い(クラブ活動や生徒会などの優先度が高い)
③学校の授業自体に興味がない
④中学受験時に学校を軽視する意識が身についてしまっている
特に注意すべきなのは、中学受験の時に小学校の勉強よりも塾の勉強を優先させた場合です。学校の宿題よりも、塾の宿題が大切だと言葉にしたり、塾の勉強のために学校行事を休ませたりした場合は、子どもの中に学校の勉強よりも塾の勉強が大切だという意識が習慣化している可能性があります。
■現役合格を目指すなら、学校のテストでは「総合順位」を意識して目標設定
学校の校内順位(模試の校内順位)と大学入試の合否とは強い相関関係があります。学校の進学実績を参考に、上位どれくらいにいればどの大学に行けるかを計算してください。
東大や京大に合格するためにはXX番以内、医学部ならXX番以内、神戸大学ならXX番以内といった具合です。中学時は、それを目標とするのが現実的です。
⇒平均点ではなく、総合順位を意識して目標を設定する
乾 俊和
株式会社ドゥクエスト 代表取締役社長
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