
職場のめんどうな人のターゲットになる人には共通点があります。それは、自分が犠牲を払ってでも相手との関係を平和に保ちたい、ことを荒立てたくないと考えているからです。ターゲットにならないためには、どうすべきでしょうか。産業医の井上智介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。
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めんどうな人に選ばれる共通点がある
■ターゲットにされやすい人の共通点
めんどくさい人はターゲットを選んでいるとお伝えしましたが、めんどくさい人に選ばれやすい人には共通点があります。
それは、自分が犠牲を払ってでも相手との関係を平和に保ちたい、ことを荒立てたくないと考えている、ということです。
人間関係に悩む人たちは善良で心優しい方が多いため、ついつい「少しくらい自分が傷ついてもいいから」と思いがちですが、めんどくさい人が相手だった場合、それではとことん傷つけられてしまいます。
まず一番に重要視してほしいのは、他人ではなく自分自身の心の平和です。
ビジネスの場で最も優先されるのは、仕事がきちんとできていること。
それさえできていれば、無理に仲よくなろう、嫌われないようにしようとしなくてもいいのです。
とはいえ、ついつい自分の気持ちよりも相手との関係を重視してしまう、という人もいるでしょう。
そうした方にお伝えしたいのは「人間誰しも、すべての人に好かれることはできない」ということです。
たとえば、100人の人がいるとして、全員から嫌われることは難しいと思いませんか?
100人のうちのたった1人に嫌われたとしても、残りの99人にも嫌われるわけではありません。
逆も同様で、そのうちの1人に好かれたからといって、残りの99人に好かれるという保証はないのです。
まずはそのことを頭の片隅に置いて、人とのかかわり方を見直してみましょう。
■「自分のせいかな?」と考えすぎなくていい
犠牲になりやすい人のもう1つの共通点は、さまざまな出来事を自分のせいと捉えやすいということです。
人というのは不思議なもので、明らかに相手が悪いと分かっている場合でも、強い姿勢でこちらが悪いと迫られると、つい「自分にも悪いところがあるのかな」「他の人ならもう少しちゃんとできたのかな」と思い、悩み始めてしまいます。
そこで、同僚などに相談すると、
「あの人はそういう人だから気にすることないよ」
とかばってくれることもあるかもしれませんが、逆に、
「あの人、少し変わった人だけど、そこまで嫌な人ではないよ」
と擁よう護ご する人にあたる場合もあるでしょう。
しかしここで大事なのは、周囲がどう言うかではありません。
何度も言いますが、めんどくさい人はターゲットを選んでいます。
あなたなら多少無理な要求をしてもいいだろうと思って、そのように言っているのです。
「みんなは何も言われていないのに、私だけ言われるのは、私に非があるからなのでは」などと悩む必要はありません。
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