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部下を動かしてはいけない理由
「部下が動いてくれない」
この相談を何度受けたことでしょうか。
部下を持つ上司、チームをマネジメントするリーダーを中心に、私はこれまで目標実現の専門家、またエグゼクティブコーチとして、多くのビジネスリーダーの相談に乗りサポートしてきました。
多くの方が、次のようなことで悩まれています。
・部下に指示しても伝わらず、動いてくれない
・「受け身の姿勢」や「主体性のなさ」にイライラする
・目標達成に対する意気込みがない
・「成果か、育成か」で、いつも二者択一になってしまう
こういった状況になると、多くの人が、「いかに部下を動かすか」に執着するようになります。上司として、リーダーとして、部下を動かそう、チームをまとめようと、これまで以上に「何をするか」だけにフォーカスしてしまうのです。
なかには強権を発動して、
「とにかくやれ」
「だまってやれ」
「反論するな、言い訳するな」
ガミガミ厳しく指示命令を下し、行動管理や報連相の徹底を強制する方もいます。
しかし、これで状況がよくなることはほとんどありません。
「無理やりに部下を動かす」
これは絶対にやってはいけないことだからです。
■なぜ、部下を動かしてはいけないのか?
では、「部下は動かすな」と書きましたが、その理由を見ていきましょう。部下を強引に動かそうとすると、次のことが起こります。
・強制的に動かすことで、「反発心」が生まれる
・主体性がなくなり、言われたこと以外やらなくなる
・「萎縮」して、「創造的仕事」が困難になる
・「心身に不調」をきたしたり、突然「退職」したりする
ちまたには多数「部下を動かす」をテーマにした本が出版されています。事実、部下を動かしたいと思っているリーダーは多いものです。しかし、ここに挙げた通りデメリットが多く、むしろマイナスに作用します。
にもかかわらず、多くの人が部下やメンバーをどう動かすかに苦心しています。