(※写真はイメージです/PIXTA)

国内外で活発化する暗号資産取引。投資成果と並んで、「確定申告」にも不安要素は多いものです。続々と新規参入者が増加しているため、今回初めて確定申告をする…といった方も少なくないでしょう。申告の時期が近づき、焦っている方も多いかもしれません。そこでここでは、暗号資産の確定申告に関してよくある質問に、株式会社Aerial Partnersの代表取締役・沼澤健人氏が回答していきます。

【関連記事】暗号資産投資家に伝えたい…「確定申告で重要になること」3つ

確定申告すべきは「いくら」?

■いくらから確定申告が必要になりますか?

 

暗号資産取引を行っている方は、20万円の利益額が確定申告要否の判断ラインとなります。

 

暗号資産による所得は原則として雑所得に区分され、雑所得が20万円を超える場合に確定申告が必要になります。

 

雑所得の金額基準の他にも、確定申告義務は2ヵ所以上から給与をもらっていることなどにより発生しますので、留意してください。

 

(国税庁:確定申告が必要な方 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_06.htm)

 

なお、医療費控除などを受けるために自ら確定申告をする場合も含め、暗号資産取引の利益額が20万円以下(=例えば5万円)であったとしても、確定申告をする場合には雑所得の欄に暗号資産取引の利益額(=5万円)を記載する必要がある点にご注意してください。

 

■暗号資産の利益は取引所から日本円を出金した金額で計算すればいいですか?

 

暗号資産取引では、暗号資産の売買などにより発生した所得が20万円を超えた場合に確定申告が必要となります。たとえ取引所から日本円を出金していなくても、利益が発生していれば確定申告は実施しなければいけません。

 

【参考:暗号資産取引における損益発生のタイミング】

 

暗号資産取引における損益発生タイミング例は以下のとおりです。

 

①暗号資産を売却したとき

②暗号資産同士を交換したとき

③暗号資産で決済したとき

④エアドロップ(無料配布)で暗号資産を入手したとき

⑤マイニング・ステーキング報酬を得たとき(※)

⑥暗号資産を貸し出して利息を得たとき

 

暗号資産の取引は多岐に渡り、損益発生タイミングも取引毎に異なります。

 

暗号資産の損益発生タイミングや計算方法について基礎的な理解がある方は、国税庁が公開している暗号資産の計算書(エクセル)を利用して自身で計算する方法もありますが、Gtaxのような自動損益計算ツールを利用したり、税理士へ依頼するのが一般的になっています。

 

※ マイニング・ステーキング:計算能力の提供や、特定の暗号資産を保有によりブロックチェーンネットワークに参加することで、対価として暗号資産がもらえる仕組み。

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