「確定申告の手続き」には1ヵ月以上かかるケースも
■確定申告の手続きはどれくらいの時間がかかりますか?
暗号資産の確定申告の手続きは大まかに以下のような流れとなっています。
②確定申告書の作成・提出
③納税
上記の流れの中で、一番時間がかかるのは「①損益計算の実施」です。確定申告の際は暗号資産取引によって発生した1年間の利益額を計算する必要があるのですが、取引状況によってかかる時間や手間が変わってきます。
利用している取引所が1〜2ヵ所で、行った取引が売買のみ、年間の取引件数が100件程度のライトな投資家であれば、Gtaxのような損益計算ツールを利用することで1時間かからずに計算ができる場合が多いです。
一方、利用している取引所が多い場合や複雑な取引を行っていて取引件数も多い場合にはかなりの時間がかかってしまうことも少なくありません。取引状況や暗号資産の損益計算ルールの理解度によっては1ヵ月以上かかってしまうケースもあります。そのため、損益計算は早めに実施することをおすすめします。
確定申告書の作成・提出、納税については通常の確定申告の作業と変わりありません。例えば会社員で、給与所得と暗号資産による所得のみであれば、1日あれば完了できるケースがほとんどです。
■まとめ
暗号資産の確定申告では、その複雑さゆえに様々な疑問を抱いたり、場合によっては解釈を誤ったりするケースが多く見受けられます。また、これらの疑問や悩みは、確定申告完了までに解消しておかなければ、後々大きなトラブルに発展しかねません。
確定申告期限直前になって動き始めると、自分で損益計算・確定申告を行うことができないと分かったときに税理士などの専門家に頼ることが難しくなってしまうため、早めに動き出すことをおすすめします。
沼澤健人
株式会社AerialPartners CEO