(※画像はイメージです/PIXTA)

「うちは、塾に通っていません」と周囲に話すと決まって驚かれたといいます。それほど今や高校受験をする中学生は塾にいくのが当たり前なのです。塾に行かずにどうやって目標の高校に合格をしたのでしょうか。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で明らかにします。

「塾にいっているだけで安心」は本当か

今は、「塾にいっておけばなんとかなる」的な考え方が根底にあり、自分たちでやってみようと考えるご家庭は少数派です。しかし、「塾」が、子どもの教育において当たり前の選択肢になっていることに、疑問を抱かざるを得ません。やり方を知れば必要な勉強を自分できちんとできる子は、実は相当数いるのではないかと思うのです。

 

塾にいくもうひとつの大きなきっかけは、進路や高校を真剣に考え始め、親も子も「初めての受験」という壁を前にしたときです。周りの多くがその選択をするように、「うちも塾にいかなければ」と考えてしまうのでしょう。

 

これは私見ですが、「皆がいく」という同調意識から、「塾にいかないと成績が下がる、合格できない」という不安に駆られてしまうことが大きいのではないでしょうか。

 

人と違っている ➡ 不安×
人と違っている ➡ 強み、自信〇

 

「人と同じである」というだけで安心しがちですが、人と違っていることは、本来は自分に自信を持てる、強みになるはずの個性です。

 

違った人間が集まった社会の中で、私たちは幸せに生きていくために教育を受けています。幸福の価値観や幸せの尺度は十人いれば十通りです。それぞれどうすれば幸せな人生を送れるのか、そのために何をすべきなのかが違っている以上、他人と比べる必要は全くありません。周囲と同じで安心している状態こそ、見かけだけの平穏で、実は幸せに向かって遠回りをしているような気がします。

 

塾にいっているだけで安心。

 

この状況も受験生にとって、実は見せかけの安心である場合があるかもしれません。受験について知っておかねばならない情報がある以上、必要な情報を提供し、丁寧に進路指導をしてくれる塾の存在は心強いでしょう。しかし、一昔前とは違い、今のネット社会では、受験情報が入手しやすくなりました。「知ろう、探そう」とすれば情報は手に入ります。「必要な情報は何なのか」を的確に知る・理解する力があれば、自分たちでできることも多いはずなのです。

 

塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター

 

 

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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