【株価急落】狼狽売り回避と胸を張るが…じつは「損切失敗」の悲しいパターン (※写真はイメージです/PIXTA)

2022年1月、株式市場は大きく下げました。従来からの投資ブームに乗じ、最近投資家デビューを果たした初心者のなかには、手痛い思いをした人もいるかもしれません。価格下落に慌てふためき、狼狽売りする人がいる一方、購入価格に固執していつまでも損切できない人もいます。「狼狽売り回避」と「損切失敗」の似て非なるポイントを、経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

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投資初心者、購入価格に固執して「損切失敗」しがち

投資初心者は、損切りが苦手だといわれます。買った株が値下がりすると「いま売ったら損が確定してしまう。持っていれば買値まで戻るかもしれないから、売らずに持っていよう」と考えてしまうからです。

 

合理的なのは「①この株を持ち続ける、②売って現金にする、③売って別の株を買う、という3つの選択肢のうち、どれがいいか」を考えることなのですが、買った値段にこだわってしまう人が多いのですね。合理的に考えて売るべきならば、買った値段のことは忘れて売るべきです。これが「損切り」ですね。

 

余談ですが、機関投資家が担当者に「損切り」のルールを課しているのは、これとは異なります。損失が一定以上に膨らんだ担当者は、売るべきか否かの判断をするのではなく、持っている株を全部売って休暇を取って頭を冷やせ、というものです。

 

これは、損失が無限に拡大するリスクを回避するということに加え、頭に血が昇った担当者は冷静な判断ができないから、という理由のようです。機関投資家の担当者は、株価が暴落すると買い増しをして一か八かの賭けに出る可能性があり、それを阻止するという目的もありそうです。

暴落時は、株価の「長期推移」を眺めて深呼吸

株価が暴落して損が拡大すると冷静な判断ができなくなり、投資が怖くなって売ってしまう初心者も多いようです。狼狽売りですね。

 

前回の拙稿『【株価暴落】狼狽売りは厳禁!初心者が売れば「株価は戻る」…経済評論家が警鐘』に記したように、株価が暴落すると、それ自体がさらなる値下がりを招くメカニズムとして働き、だれが考えても安すぎる水準にまで売られることがあります。そんなときには、なにが起きているのか理解できず、まるでこの世の終わりが来たような気持ちになるのかもしれません。

 

しかし、そんなときの売りは厳禁です。冷静な判断ができないのであれば、まず落ち着きましょう。最も簡単なのは、過去の株価の長期推移をグラフで眺めることです。これまで何度も繰り返されてきた「暴落→そのたびに戻る」という歴史を見れば、今回もなんとかなるかもしれない、と考えることができるでしょう。

 

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経済評論家

1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。2022年4月に定年退職し、現在は経済評論家。

著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』(以上、祥伝社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)など多数。

趣味はFacebookとブログ。

著者紹介

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