(※写真はイメージです/PIXTA)

投資家にとって、不動産賃貸業を営むにあたっていちばん不安に思うところの一つに「始めたことによってトラブルに巻き込まれるんじゃないか」というものがあるでしょう。しかし、その実態を知ることで、事前に防止策を講じたり、巻き込まれた際の対処法を理解したりしておけば、多少なりとも不安を解消することができるはずです。賃貸管理業務を行う筆者が、実際に寄せられたトラブルを紹介します。

近隣から連絡があるケース

さて、ここまで入居者さん絡みの案件で発生してきたものを挙げましたが、不動産は実物資産かつ土地に根付いている以上、近隣住民とも間接的に関わっています。

 

その中で、近隣住民から何かしらの要望の連絡があるケースがままあり、それは家主に非があるパターンとそうでないパターンがあります。

 

●共用のごみ捨て場の利用マナーが悪いから、なんとかしてくれ

●境界確定の測量をするから、立ち合いに来てくれ

●植栽が越境しているから、是正をしてくれ など

 

近隣トラブルは、やれば解消できる問題とそうでないものが複雑に混じり合ったケースが多く、当社としても都度どこに責任があって何を行うべきかを細かく砕いて考えています。

 

トラブル対応の基本にはなりますが、誰がどの程度の迷惑を被って何を要求しているのか、それは家主側として本当に対応すべきことかを都度、客観的な目線で考え、1件1件処理を行っております。

不動産賃貸業は「不労所得」とは言いがたい

ここまでたくさんの事例を紹介してきましたが、いざ家主となり、自主管理の道を選択するとこれらすべての問題を自ら整理し、処理していく必要があります。

 

そういうふうに考えると、「不労所得」という言葉は、まず当てはまらないものだろうと思います。

 

その対策としては管理会社を挟むことですが、これは我々が言うのも変な話ですが当たり外れの激しい業界でもあります。

 

当社の場合は管理によって会社を回そうとは考えておらず、利益度外視なのである意味、特殊ではありますが、管理専業でやっていこうという会社の場合だと、ビジネスモデルの問題で年収300万円の正社員とパートさんでやらないと収支が回らないケースがほとんどなので、質の面にムラができやすいという特徴があります。時には管理会社の初動が遅かったことによってより問題が深刻化してしまう、ということもあり得ます。

 

しかしながら、その責任は最終的に委託した家主へすべて集約されてしまうのも実際のところです。なので、物件を買ったときになんとなく管理会社を選んで、その会社が当たりならラッキーですが、そうでなかったら本気で別の委託先を探すのが一番です。

 

 

穴澤 勇人

コスモバンク株式会社 代表取締役

 

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※本連載は、穴澤勇人氏の著書『融資上限は怖くない!税制と収益不動産をフル活用した資産形成』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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穴澤 勇人

幻冬舎メディアコンサルティング

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