「ミニストップ」フィリピン法人を完全買収
Gokongwei家が率いる小売コングロマリットRobinsons Retail Holdings Inc.(RRHI)は、証券取引所への開示で、日系コンビニチェーン・ミニストップのフィリピン法人を完全買収すると発表しました。ミニストップは、フィリピンを含むいくつかのアジア市場から撤退する計画を以前に発表していました。
2月に完了する予定のこの取引により、RRHIのミニストップへの出資比率は60%から100%に増加します。2021年9月末現在、全国に458店舗のミニストップがあり、そのうち110店舗がフランチャイズで、348店舗が直営です。2021年9か月で35億7000万ペソの売上高を記録し、2020年の同時期に記録された34億1000万ペソから4.8パーセント増加しました。コンビニエンスストア事業は、RRHIの総収入の4.7%を占めています。
RRHIは、デパート、スーパーマーケット、ドラッグストア、その他の専門店を運営する小売コングロマリットです。日本で4位のコンビニチェーン・ミニストップは、フィリピンの事業以外に韓国の子会社をロッテに約304億円(2億6700万ドル)で売却し、国内市場にリソースを集中させる計画です。
フィリピン発「グルーバルホテルチェーン」へ
Double Dragon Corp.(DD)は、Hotel101の海外展開に乗り出します。まずはヨーロッパと米国へ乗り出し、初めてのフィリピン発グローバルホテルチェーンとなります。また、アップルとAndroidの両方に対応するHotel101アプリをリリースする予定です。
Hotel101チェーンは、DoubleDragonの成長の4つの柱のーです。地方都市に展開するショッピングモール・シティモール、オフィスビルポートフォリオ、こちらはオルティガスの42階建てジョリビータワー、ベイエリアのDDメリディアンパークコンプレックス、ケソンのスカイスイート・コーポレートタワー、そしてブリッジタウン・リビスのロビンソンズ・ダブルドラゴンスクエアビル。そしてCentralHubが展開する産業用倉庫ポートフォリオです。
フィリピン…注目のIPO
クリーンエネルギー発電所をポートフォリオとするCITICORE Energy REIT Corp. (CREIT)は、新規株式公開(IPO)の当局の承認を受けた後、引受人は投資家からの強い関心を期待していると述べました。CREITのブックビルディング期間は1月19日から25日で、公募期間は2月2日から8日です。
1株あたり最大3.15ペソで株式を公開予定。株式は2月17日にフィリピン証券取引所のメインボードに上場される予定です。
欧米のように高値更新まで回復してないフィリピン市場
材料が出ている割安銘柄を見てきました。
FRBのインフレ対応によるテーパリングと利上げの加速化、さらにはバランスシート縮小。そしてオミクロン株のパンデミック化に伴い、世界中の株式市場がリスクオフ、下落・調整局面になっています。フィリピン株式市場株は、欧米株価市場のような最高値更新レベルまで、コロナからの株価が回復していませんでしたので、今後も違った動きをするのではと思います。
市場のボラティティーが上がっている中、長期投資の視点で、構造的・本質的に価値のある企業を見極めていくことが重要です。