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超高齢化で「認知症」有病者は増加…「国の施策」
超高齢化の傾向は当面続き、認知症有病者も今後しばらくは右肩上がりと予測されています。
なかでも、統計にあらわれてこない潜在的な認知症有病者の増加は、深刻な社会問題になることが考えられます。早期に気づかず、あるいは気づいていてもなかなか受診に至らなかったために、効果的な治療や十分なケアが行われないまま進行すると、介護者への身体的、精神的負担が大きくなるだけでなく、国全体の医療・介護費の圧迫に直結するからです。
早期発見、早期治療は国の認知症対策にとってもますます、重要になっていくといえます。
メディアでも昨今、啓発されていますが、現実には、相当症状が進んでいても、本人はおろか家族も認知症と認めたがらず、「年のせいだから」と受診せずに抱え込んでいるケースが非常に多いことも見過ごせません。
認知症は少しずつ進行し、時間の経過に伴いさまざまな症状があらわれます。そのため、家族などの周囲の人にとっては、どこまでが単なるもの忘れで、どこからが医療を必要とする認知症なのか、その判断が非常に難しいのです。
そして、本人の言動が認知症によりおかしくなっていても、何かしらの形で毎日のようにそれがあらわれていると、家族もだんだんその状況に慣れてしまい、「これはおかしい、医者に診せなければ」と思い至りにくくなるものです。
まずはかかりつけ医に相談を、と思っても本人がなかなか行きたがらない、ということもままあります。
このような状況を好転させるために、国の施策の一つとして設置されているのが認知症初期集中支援チームです。
名前が示すとおり、認知症の初期の段階で速やかに対応することを目的とした多職種チームで、医療や介護、行政等の専門家により構成されています。