アルバイトにも300万円の新商品の仕入れる権限を与えて始めて権限移譲ができたという。飯田屋6代目店主は「権限移譲は最高の教育」と語ります。しかも絶対に採算が採れる教育費と断言する理由を、著書『浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟』（プレジデント社）で明らかにします。
もちろん、失敗も数多くあります。
それでもかまいません。失敗から得られる学びを大切にしたいからです。
高額な参加費を払ってセミナーに通ってもらっても、自主性をもって取り組まなければ大きな学びは得られません。しかし、高額なお金を使える権限と自由に動ける大きな枠は自主性を育てます。
だから、この権限委譲の金額をそれぞれに与える年間の教育費として考えています。しかも、絶対に採算がとれると確信できる教育費です。
100万円分の新しい仕入れに挑戦し、たとえ売れ残ったとしても問題はありません。
「どうしてこの商品を選んだのだろうか？」
「なぜ売れなかったんだろうか？」
「どうしたらお客様に気づいていただける商品になるのか？」
「売り出し方はどうだったのか？」
「POPの文言を変えたらどうか？」
さまざまな大切なことを、自分のこととして考えて成長してくれます。また、権限は自由度が高いほどアイデアを広げ、責任を持って行動することにつながるようです。
飯田 結太
飯田屋 6代目店主
連載浅草かっぱ橋商店街で営業方針は「売るな」で大繁盛
※本連載は飯田結太氏の著書『浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟』（プレジデント社）を抜粋し、再編集したものです。
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