不動産投資の強みは、何と言っても「安定した収益」
不動産投資のメリットの一つが、「安定した収益」。不動産投資によって得られる収益には、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つがあります【図表】。
【インカムゲイン】
インカムゲインとは、所有する資産から定期的に得られる収益のことを指します。株式の配当、債券のクーポン、そして賃貸用不動産では賃料などです。
インカムゲインのメリットは、定期的に収益が得られることです。特にアパートやマンションなど賃貸用不動産の場合、入居者がいる限り毎月、賃料が入ってきます。また、賃貸借契約は通常、2年であり、その間は基本的に賃料の額は変わりません。さらに、経済情勢が変化しても、賃料は急激に上がったり下がったりすることが少なく、安定しています。
ただし、手元に残るキャッシュは、実際に得られる賃料から各種経費を差し引いたものです。賃貸用不動産の場合、空室になるとそもそも賃料が得られません。また、管理費や固定資産税・都市計画税、そして建物の修繕費や設備の交換費用などが掛かります。
これらが賃料を上回ると、赤字になってしまいます。
医師の不動産投資の視点からは、多少、表面上の利回り(投資額に対するインカムゲインの割合)が低くても、空室リスクが低く、建物の修繕費や設備の交換費用などがあまり掛からない新築物件をお勧めします。
また、空室リスクを軽減するには、複数の賃貸用不動産を所有し、一つの物件が空室になっても他の物件の家賃でカバーできるようにしておくとよいでしょう。
【キャピタルゲイン】
キャピタルゲインとは、保有している資産を購入時より高値で売却できた場合に得られる収益(譲渡益)のことです。
キャピタルゲインのメリットは、インカムゲインと比べて一度に大きな収益が見込めることです。一方で、購入したときより大幅に安く売却しなければならないこともあります。この場合はキャピタルゲインではなく、キャピタルロスといいます。
キャピタルゲインがどれくらいになるのか、あるいはキャピタルロスが発生するのか、予想することは難しく、その点ではインカムゲインより不確実です。
ただし、一般論としては、沿線や駅からの距離といった立地条件、周辺の賃貸需要の傾向(単身者かファミリー層かなど)、物件の構造や築年数などによって、ある程度キャピタルロスを避けることは可能だと思います。
大山 一也
トライブホールディングス 代表取締役社長
植田 幸
資産コンサルタント、宅地建物取引士、AFP(日本FP協力認定)
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